「土曜漫画 1967年7月7日号」(70円)


 個人的に、気になった作品

・「明治百年 男を強チンしたコワーイ女の歴史」
 「関西の女賊 お新」「夜嵐 お絹」「白狐のおきみ」「花井お梅」「大逆事件の菅野すが子」「えい児殺しの石川ミユキ(注1)」といった、明治〜昭和の女性の犯罪者についての読み物。
 別に「男を強チン」したワケではなさそうなので、タイトルに偽りありです。

・伊達圭次「怪獣戦線異常あり!」
 怪獣ブームに乗っかって、怪獣を社会風刺に使った漫画。
 「瓦斯怪獣 ヘジラ」「評論怪獣 ぺラドン」「ミクロ密林怪獣 ゲジラミン(水銀軟膏でやられてます)」「紳士怪獣 ジェンドルバン」「墨汁怪獣 クログロン」「ヌルヌル怪獣 ヒトデレラ」「四六の怪獣 ガマゴン」と、名前から想像がつく通り、安直な内容です。
 でも、まあ、「漫画Q」の「セクシー怪獣」ものの先鞭をつけたと言えなくもない…かも…。(言ってて、かなり苦しい…。)

・矢野徳「くの一おどろ」
「妊婦を襲っては、腹を裂いて、胎児を奪う男。
 胎児は、彼の女が若さを保つために食べ、彼は、彼女の身体に溺れていた。
 その村に、ある侍が十年ぶりに戻って来るのだが…」
 いくらでも面白くなりそうなのに、矢野徳先生なので、中途半端です。
 これが、いばら美喜先生の描いたものだったらなあ…。(妄想)

・岩浪成芳「呪術」
「呪術を使うと主張する女。
 彼女が祈祷で呪いをかけると、かけられた相手は皆、自殺してしまう。
 伯父が政治家の明男は、彼女が幼馴染の春美であることを知る。
 春美の父親は、脳の研究で、学会を追放されていたのだが…。
 呪術の秘密とは…?」

・注1
 石川ミユキは戦後の1948年に発覚した「寿産院事件」の犯人。
 この事件は、西たけろう先生の「幽霊学園」に影響を与えているのではないでしょうか?(勘違いだったら、ごめんね。)

2020年5月16日 ページ作成・執筆

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