「土曜漫画 1967年7月21日号」(70円)
個人的に、気になった作品
・滝田ゆう「怪談よさほい節」
「隣部屋の住人が歌う、よさほい節につられて、バーに来た男。
一人で静かに飲んでいると、一人のホステスが彼に寄って来る。
彼は彼女を下宿の部屋に連れ込むが、いざ抱く時になって…」
・岩浪成芳「鬼児」
「信州の高原で、初秋の週末を過ごす、新婚夫婦。
ある日の夕暮れ、夫は妻の帰りが遅いことに気付き、高原に探しに出る。
そこで目にしたのは、飛び去ろうとする、巨大なUFOと、道端に全裸で倒れている妻の姿であった。
妻の話によると、巨大なUFOに接近され、中からタコのような怪人が現れた時に昏倒してしまったという。
この事件から間もなく、妻は妊娠し、九カ月後に男児を出産する。
早産にも関わらず、男児は驚異的なスピードで成長し、三歳になる頃にはずば抜けた知能を持っていた。
男児は恐るべき凶暴性を発揮し、脳生理学者を殺害したり、ミサイル基地を爆破したりとやりたい放題。
五歳になった時、男児は、その正体と目的を明らかにする…」
岩浪成芳先生の作品を幾つか読んで感じたのは、「侵略SF」をテーマとした作品がかなり多いということ。
この作品も「侵略SF」もので、ベースとなっているのは、ジョン・ウィンダムの名作「呪われた村」でしょう。(違ったら、ごめんなさい…。)
また、この時代に、SF的な知識を駆使しており、かなりのSF・マニアだったことが窺われます。
西たけろう先生と並んで、発掘、及び評価が望まれます。
・笠間しろう「おピンクゾーンだよん」
怪奇風の味付けをした、小粋な一コママンガです。
「MAD」や「漫画讀本」の影響があるのでしょうか?
2019年5月11日 ページ作成・執筆