「漫画Q 1967年8月9日号」(第37号/80円)

個人的に、気になった作品
・近藤謙・作/島竜二・絵「セクシー怪獣シリーズ 女体の敵・吸血鬼アンネン」
「夏のある日、宇宙研究所の女助手、清水春子は恋人の山田秋夫と湘南海岸に海水浴に出かける。
春子の水着姿に秋夫は自制心を失い、彼女を松林に連れ込んで、青姦を始める。
興奮しすぎたために、ことの最中に彼女は生理が始まってしまうが、次の瞬間、真っ青になってひっくり返る。
秋夫が彼女を近所の産婦人科に運び込むと、彼女は極度の貧血状態に陥っていた。
最近、情事の最中にこういう症状を起こす患者が多く、産婦人科医は念のため、彼女を内診する。
すると、(恐らく、女性器から)奇妙な微生物が発見され、産婦人科医はその写真を鱈博士に送る。
その正体は吸血鬼ドラキュラが放射能を浴びて復活&進化した『吸血鬼アンネン』であった…」
・歌川大雅「ぬめ肌捕物帖第二十七回 花嫁狂女」
「お枕むすめは江戸で評判の女目明し。
ある日、子分の駒吉が彼女に珍ニュースを知らせる。
真昼間、美しく飾った花嫁姿の狂女がいい男を見ると、人目も構わずセックスしようとするのであった。
婚礼の夜、大火で一人生き残ったためと言われるも、狂女に関して正体も住所も全くわからない。
お枕むすめは話の種にと見に行くが、途中、一人の女乞食に目を付ける。
女乞食の顔は仮面で、どうも怪しく、彼女は駒吉を探りに行かせる。
すると、駒吉の前に例の気狂い花嫁が現れ、茂みの中で駒吉は彼女と乳繰り合う。
お枕むすめはそれを見て、二人に水をぶっかけるが、邪魔された駒吉は腹を立てて、彼女のもとを走り去る。
その頃、町には気狂い花嫁に抱かれた男が姿を消すという噂が流れていた。
お枕むすめは、駒吉が去り際に残した「宝船に行く」という言葉が引っかかるのだが…」
・黒地幻一郎・作/荒間十郎・絵「関ケ原合戦記 忍剣無残@」
「慶長三年八月十五日。
豊臣秀吉が亡くなった一時間後、その知らせが徳川家康のもとへと届けられる。
家康は自分が天下を取るために、服部半蔵を使って、諸国にそのニュースを広める。
同じ頃、石田光成も秀吉の訃報を受ける。
彼は家康を亡きものとするため、風摩の忍者を差し向ける。
しかし、家康の同行を探っていた女忍の茜が斧善鬼という風来坊に殺されたことから計画に大きな狂いが生じるのであった…」
「女体の敵・吸血鬼アンネン」の表紙絵のミイラ(?)、どこかで見たような記憶はあるのですが、はっきりとわかりません。
ご存じの方がいらっしゃいましたら、ご教示いただけますと幸いです。
また、作中に「ぬめ肌捕物帖」が出て来て、面白く思いました。
島竜二先生、かなり歌川大雅先生の雰囲気、出してます。
「関ケ原合戦記 忍剣無残」は凄まじいスプラッター時代劇です。
人の首や腕ががんがん飛びますが、絵があまりに雑で、もっと画力があったなら…と返す返すも残念です。
まあ、風摩忍法「乳狼煙(ちちのろし)」でほんの少しだけ得した気分なので、よしとしましょう。(そういう問題か?)
・備考
綴じ緩み。巻頭のカラーグラビア欠損。pp101・102、コマ内に煙草によるものらしい焼け穴あり。
2025年3月29日 ページ作成・執筆