「漫画Q 1968年3月6日号」(第51号/80円)
個人的に、気になった作品
・近藤謙・作/島竜二・絵「セクシー怪獣シリーズ アフリカの珍獣クリドリス」
「不感症になった清水春子は南アフリカのツギハギ病院で移植手術を受け、性感を取り戻す。
アフリカに来たついでに、彼女は看護婦キルミー・バルタン(シルヴィ・バルタン?)の案内で、ケニア動物園を見物する。
車でいろいろな動物を見て回っていると、原住民が奇妙な小動物をいじめているのを目にする。
それは最近、アフリカで発見された珍獣、クリドリスの子供であった。
春子は原住民からクリドリスの子供を保護し、傷の手当てをした後、ジャングルに返す。
その夜、春子とキルミー・バルタンはテントを張って野宿することとなるが、寝込みを先程の原住民に襲われ、部落に連れて行かれる。
彼女たちは木に縛り付けられ、森の神の生け贄にされそうになるが、そこへ人喰い怪獣「ワレメンコ」が現われ…」
・歌川大雅「ぬめ肌捕物帖第四十一回 江戸の姦賊」
「嵐の夜、四人の男たちが八丈島から小舟で島抜けを図る。
彼らはいずれも悪名高い強姦魔であった。
島抜けは成功するが、夜明け、彼らは海の上に人魚を見る。
呆然としていると、舟は岩に衝突し、男たちは海に投げ出される。
一人、助太郎だけは人魚に抱きつかれ、岩の上へと這い上がり助かる。
人魚と思ったのは人間の女で、彼女は嵐で船が難破し、この岩島へ流れ着いたのであった。
この女は実は男のナニを噛み切ることで恐れられたメス狼、玉取りお万で、稀代の強姦魔である助太郎と意気投合。
この二人が江戸に入ったとの情報がお枕むすめの耳に入り、彼女は駒吉と共に夜の町のパトロールを始める。
早速、お枕むすめと駒吉は助太郎とお万に襲われるのだが…」
・黒田みのる・画/大岡哲郎・作「猛獣の名は美女」
「東京都のとある山間の村。
大谷宗一郎の家では夜になると奇妙な唸り声が聞こえる。
また、この家には主人が一人しかいないのに、毎週、十キロの肉を届けさせていた。
住民たちはこの家では猛獣を飼っているのでは?と不審がるも、主人の大谷宗一郎は見せることを拒否する。
ある夜、一人の青年が大谷の邸に忍び込み、離れの小屋に奇怪な怪物がいるのを目にする。
それは一見、人間の女性のようであったが、腕が四本あった。
青年に扇動され、村人たちは大谷の家に押し寄せる。
大谷宗一郎は猛獣を見せる前に、自分の話を聞くよう村人たちに頼む。
実は、彼には十歳年下の雪子という美人の妻がいたのだが…」
「セクシー怪獣シリーズ 冷凍怪獣フカンジョ」は「セクシー怪獣大暴れ」(太田出版/電子書籍あり)にて読むことができます。
黒田みのる「猛獣の名は美女」は「これぞ黒田みのる作品!!」といった趣で、この独特のゲテモノ感が本気でクセになりそうです。(というか、なってます。)
心霊劇画に傾倒する前には、斯様なゲテモノ・B級怪奇マンガが山ほど埋もれておりますので、更なる発掘・復刻が望まれます。
2025年6月7日 ページ作成・執筆