須藤輝雄・文/菅原亘・絵「雪女のかんざし」(小学五年生2月号/1968年2月1日発行)


「雪深い新潟県の山奥。
 志乃は病気の母親と二人きりで暮らしていた。
 父親が生きていた頃は何不自由なく暮らしていたのに、今はただ困窮していくばかり。
 吹雪の夜、志乃は吹雪の中から自分を呼ぶ声を聞く。
 その声は、一年前に行方不明になった姉、サヨの声であった。
 一年前の正月、サヨと志乃は美しく着飾って、隣村の親戚を訪ねる。
 サヨは、母親から宝石でできたかんざしを借り、髪に差していた。
 その帰り道、急に風雪が強くなり、突如起こったつむじ風の中にサヨの姿は消えてしまう。
 志乃はそのつむじ風の中心に真っ白な顔をした美しい女性がサヨを抱きかかえているのを目にする。
 そのまま、姉は消息はわからないまま、一年が過ぎたのであった。
 回想から覚めた志乃は、いろりの焚き木を探しに吹雪の中に出ていく。
 足音が聞こえ、志乃が振り向くと、つむじ風の中から、再び雪女が志乃の前に現れる。
 雪女が志乃をさらおうと、マントを広げたその時…」

 ちばてつや先生の「ユキの太陽」の付録本に併録された絵物語です。
 十ページ程の短編ですが、挿絵を担当しているのが、謎の漫画家、菅原亘先生なのが非常にポイント高し。
 この作品でもいい仕事してます。
 他にもこういう作品がないか、ちまちまチェックしておきましょう。

・備考
 状態、痛みあり。

2017年12月1日 ページ作成・執筆

雑誌/付録・リストに戻る

メインページに戻る