浜慎二「恐怖! 深夜の校内放送」(1989年7月15日第1刷発行)

「放送部員の小学生、早瀬恵。
 彼女の両親は、早瀬医院という小さな医院を経営、年の離れた長男は大学病院で医者をしている。
 校内放送が終わり、恵が友人達と下校をしようとした時、校舎のスピーカーから「わたし…わたしよ…」という女性の声が流れる。
 放送室に戻るが、放送室には鍵がかかり、室内には誰もいない。
 このことがあってから、旅行の写真に女の子の姿が写ったり、ピアノの稽古に行く途中で長髪の女の子と一緒にいたと言われたり、おかしなことが次々と起こる。
 彼女の身辺に現れる、この少女の正体は?
 彼女の両親の諍いに何か関係があるのだろうか…?」

 立風書房での浜慎二先生の最後の作品です。
 面白いですが、話が若干わかりにくいかもしれません。マキという少女の描写を増やして、主人公の身の周りで起こる怪現象との因果関係をはっきりさせたら、もっと良くなったと思います。
 とは言うものの、深夜の学校で、主人公が悪夢のような体験をするあたりが、なかなかいい雰囲気です。

平成27年3月6日 ページ作成・執筆

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