岬かいり「終末の箱庭A」(2024年6月16日初版第1刷発行)
収録作品
・「第6話 ペアリング」
「廉と美和は高校が別になったためにお互いの予定がなかなか合わない。
美和が特に気に入らないのは、廉に障害をはねのけて彼女に会おうという気概がないことであった。
デートの帰り、二人はあるジュエリーショップの前を通りかかる。
最近、この店のペアリングが流行っており、女店員が言うには、これを着用後は破局率はゼロとのこと。
廉はロマンティックだと思い、美和にちょっと見てみようと誘うものの、美和は俗っぽさが鼻について拒否反応を起こす。
だが、実際、町にはペアリングを付けたカップルだらけであった。
ある日、美和はエスカレーターでペアリングを付けた女性が指から血を流しているのを目にするのだが…。
このペアリングはどのような方法で愛を深めるのであろうか…?」
・「第7話 銅像」
「ある市では『硬化工業』が盛んであった。
硬化工業とは「生物組織を合成金属に置き換え劣化を防ぐ加工業」で、そのために、この市には「怖い」というイメージが付いていた。
市長はこのイメージを払拭すべく、公園に「奇跡の女神像」という銅像を立てる。
市長の説明によると、これは川の泥が削られ固まってできたとのことだが、実際は、水死体が川で硬化したものであった。
それにもかかわらず、「奇跡の女神像」は人々の注目を集め、観光名所となる。
次第に、この像に羨望を抱く人が現われるようになり…」
・「第8話 時の花」
「小学六年生の佳苗は庭のプランターで花を栽培することが趣味。
ある日、プランターの隅に時計のような花が咲いているのに気づく。
この植物はアイビーに絡みついており、時計の針のような部分を左方向に回すと、アイビーが縮んでしまう。
これを佳苗の母親が目撃していた。
彼女は時計の針のような部分を回すことによって、植物が絡んだ人物の時間を操ることができることに気付く。
早速、彼女は若返りをして、夫を老衰にさせて殺害。
彼女はどんどん若くなり、青春を再び謳歌するのだが…」
・「第9話 楽園」
「不穏なニュースだらけの昨今、その不安やストレスから何らかの依存症に陥る人が続出し、社会問題となる。
中でも治安にまで影響した地域は「嗜癖管理認定区画」とされ、『欲漬け』というオブジェが配置される。
『欲漬け』とは「生活に支障を及ぼすほど何か(アルコール、煙草、ギャンブル…etc)に溺れてしまった人」を閉じ込めたカプセルで、抑止効果を期待されていた。
大学生の愛美は非常に理性的で、欲漬けになる人を軽蔑する。
だが、彼女の彼氏の弘伸はとてもだらしなく、意志の弱い人間であった。
彼女は弘伸が欲漬け予備軍にならないよう、今のうちに彼の怠け癖を直そうとするのだが…」
・「楽園 後日譚」
「愛美の友人だった玲香とヒナコが夜の町を歩いている。
玲香は先輩から聞いた話と前置きして、「災人」の話を始める。
「災人」は「遺伝子操作で作られた人たち」で、姿はとっても醜いという。
そんな彼らが結託して、ひそかに地下の研究所で兵器を作っているというのだが…」
(「マンガワン」2023年11月24日配信分〜2024年1月26日配信分)
相変わらず、カッ飛んでおります。(絶賛してます。)
個人的には、「ペアリング」が地味に怖かったです。
「サスペリア2」のラストや「オーメン2」でのエレベーター・シーンが苦手な人は読まない方がいいと思います。
2024年11月28日 ページ作成・執筆