光原伸「アウターゾーンA」(1991年10月15日第1刷・1993年2月15日第10刷発行)

・「第7話 解放者達(リベレーターズ)」
「引っ越し先のマンションはペットが飼えないため、子供の飼い犬を捨てに出かけた男性。
 帰り道、彼はスリップ事故を起こし、崖に転落する。
 彼が意識を取り戻した時、地球は犬型宇宙人(愛称は「犬星人」だそ〜な)によって支配されていた。
 宇宙人に捕らえられた男性は収容所に送られ、殺処分を待つ身となる。
 生き延びる方法は、犬に飼い主として選ばれることのみなのだが…」

・「第8話 笑う校長」
「言葉よりも先に手の出る、数学教師の鬼瓦豪助。
 生活指導役として恐れられていた彼は、口答えをした生徒に暴力を振るい、死なせてしまう。
 そんな彼のもとに、とある学校から是非教師として来てほしいとの申し出が来る。
 彼がその学校に向かうと、人里離れたところにあり、刑務所のように外界から隔離されていた。
 笑みの絶えない校長に迎えられ、校内を案内されると、生徒達は皆、同じ服装、髪型、顔であり、名前もなく、番号で呼ばれる。
 校長の理想は、差別のない社会であり、そのためには皆、平等であらねばならない。
 また、規則は絶対で、そのためにはどんな体罰でさえもいとわない。
 校長は、校内の維持のために、鬼瓦のような教師が必要だと言うのだが…」

・「第9話 血と爪」(「午前零時により…」改題)
「子供の頃からの付き合いのある夕紀と結婚した青年、真船。
 二人は深い愛情で結ばれたカップルであったが、新婚旅行から帰って来た時、悲劇が襲う。
 夫が一時間留守にしている間に、夕紀は何者かに刺殺されたのであった。
 悲しみに暮れる彼のもとに、一冊の本が届けられる。
 差出人の名前はなく、本には気味の悪い事ばかりが書かれていた。
 その中に「死者を蘇らせる方法」のページがあり、土の中に亡者の身体の一部を入れ、人間の鮮血を六日間、かければいいらしい。
 彼は藁にもすがる思いで、植木鉢の土の中に、彼女の剥がれた爪を入れ、自分の血を注ぐ。
 すると、日を追う毎に、爪から指が生え、更に、手首となる。
 だが、身体を復活させても、魂を戻すにはいけにえが必要であった…」

・「第10話 デス・ファイヤー」
「高校生、有川陽は、人の死を予期する才能があった。
 彼が、人の顔の回りに炎が燃えているのを見ると、その人物は近いうちに必ず死を迎えてしまう。
 いくら手を尽くしても、その人物を救うことができず、彼はすっかり人の運命というものに虚無的になる。
 そんなある日、彼は、小学校の時の同級生、桜井はるみと再会する。
 彼女は彼の能力を知っていたが、それでも明るく振る舞い、彼を元気づけようとす
る。
 陽ははるみから日曜日、遊びに誘われるが、その時、彼は彼女の顔に炎を視る。  ショックを受けた彼女を引き留めようと、その腕を掴むと、ある場面のイメージが彼の脳裏に映し出される。
 彼は、これは彼女の死ぬ場面だと信じ、彼女の死を阻止しようとする…」
(「週刊少年ジャンプ」1991年20号〜24号掲載)

・「番外編 三人の訪問者」(「週刊少年ジャンプ」1991年38号掲載)
 雨の中、山道を迷った三人の男女がミザリィのペンションを訪れる。
 ミザリィは、宿泊料を無料にする代わりに、不思議な経験があれば話すよう、三人に提案する…
「第一話 UFO」(神奈川県K・Fくんの報告をもとに漫画化)
 ある青年が友人と共に丹沢にバイクでツーリングに出かけようとした時、空に浮かぶ、奇妙な物体を目にする。
 それは円錐形を逆にした形で、ずっと宙に浮かんでいた…。
「第二話 紙人形」(岩手県H・Kくんの報告をもとに漫画化)
 主人公が、少年だった頃、父親から英語の絵本をプレゼントされる。
 それは古本市で買ったもので、中には紙製のしおりが挟まれていた。
 彼はそのしおりを捨ててしまうが、その夜、寝床の彼の前に外国人の少女が現れる…。
「第三話 予知夢」(福岡県H・Iさんの報告をもとに漫画化)
 ヒロインが17歳の頃、先輩に、先輩の友人が交通事故死する夢を見たと話す。
 一か月後、彼女の言う通りに、その友人は交通事故で亡くなる。
 以来、彼女は夢で人の死を予知するようになる。
 そんな時、彼女の母が病気で倒れ…。

・「マジック・セラー 〜ラスト・コール〜」(「週刊少年ジャンプ 平成元年サマースペシャル」掲載)
「月に一度、開かれるフリー・マーケットの会場。
 高校生の芹沢徹は、奇妙な老人(自称「マジック・セラー」)から、声をかけられる。
 彼の売る商品は不思議な力が備わっているということで、徹はレトロなダイヤル式電話機を購入。
 その夜、ジャンクのはずの電話機に、女性から電話がかかってくる。
 女性は星野久美という女優で、「大怪獣ゴメラ」に出演していると話す。
 だが、「大怪獣ゴメラ」は20年前の映画で、お蔵入りとなっていた。
 更に、電話機を調べると、小さな鉄球と、受話器から鍵が見つかる。
 彼は、過去とつながる電話機で、星野久美と楽しい時間を過ごすのだが…」

 「アウターゾーン 第一部」(十話分)が単行本@Aに収録されております。
 と言うのも、当初は十話の予定で、作者も編集もここまで人気が出るとは思ってなかったそうな。
 その分、一話一話の密度が濃く、名作が多いのですが、個人的には「解放者達」と「血と爪」がお気に入りです。
 「解放者達」はリアル・タイムで読んだ思い出の作品で、殺処分される動物達の現状を知ると、とても笑い事ではない内容です。
 「血と爪」はこの単行本ではベストではないでしょうか。
 植木鉢で人体を育てると言うと、「tomak」という奇ゲーを思い出しました。(持ってるけど、プレイしたことがない…。)

2018年8月7日/2019年4月29日(単行本が行方不明になっていた為) ページ作成・執筆

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