光原伸「アウターゾーンB」(1992年5月13日第1刷・1993年2月15日第7刷発行)

・「第11話 フォーチュン・リング」
「努力せずに幸せになりたい、普通の女子高生、森沢英利奈。
 彼女は街頭でもらったチラシに興味を持ち、美沙里(ミザリィの店)を訪れる。
 チラシには、願望を叶えるフォーチュン・リングが宣伝されていた。
 英利奈がフォーチュン・リングを腕に付けると、彼女の願望は次々と実現していく。
 だが、それは他人の不幸と引き換えに得られるものであった…」

・「第12話 悪魔の棲む家」
「父親の怪死を目撃して以来、そのトラウマに悩まされる青年。
 彼の父親は何ものかに首を切断され、その首はいまだ見つからない。
 彼は、父親が、廃屋を描いた絵に殺されたと信じていた。
 ある日、彼はミザリィの画廊でその絵を発見する。
 ミザリィによると、その絵は「断頭の絵」と言われ、中に怪物が棲んでいるという。
 その絵を借り、青年は妹と共に夜間、その絵を見張るのだが…」

・「第13話 悔恨」
「交通事故が多発する「魔のカーブ」で事故を起こし、友人二人を亡くした男。
 彼は、友人の死に責任を感じ、悔恨に苛まされる。
 二度と車の運転をしないつもりで、通勤はバスを利用していたが、ある夜、そのバスが対向車と事故を起こす。
 彼は、瀕死のバスの運転手と対向車の運転手を車で病院に運ばねばならなくなるが、その途中には「魔のカーブ」があった…」

・「第14話 わしはサンタじゃ!!」
「宝物の人形を、母親に無断に捨てられ、家をとび出した少年、誠。
 彼はよぼよぼの老人と知り合い、老人をアパートまで送る。
 老人は彼に自分はサンタだと打ち明けるが、よぼよぼでとてもそうは見えない。
 老人は、彼が我が身を削って、子供達にプレゼントをしても、感謝してもらえず、そのために衰え、もう何年もプレゼントを配っていないと説明する。
 その晩、証拠を見せると言うので、誠は家を脱け出して老人の部屋を訪れる。
 老人が小さな袋の中から誠へのプレゼントを出そうとした時、誠の母親が老人の部屋にやって来て、彼を家に連れ戻そうとする。
 老人は誠へのプレゼントを渡せないまま、喀血し、病院で死亡。
 そして、老人が最後に誠に渡そうとしたものは、母親に捨てられたはずの人形であった…」

・「第15話 ロボット嫌い」
「ある辺境の星に資源採集のために造られた基地。
 そこでは、マサキ伍長がロボット達を管理するためにただ一人赴任していた。
 彼はロボット達に理由のない憎悪を燃やし、虐待を続ける。
 ある時、彼は基地の外に宇宙船らしきものを見つけるが、ロボットはそこに行くことを拒否する。
 彼は一人で宇宙船に向かうが、そこで彼が目にしたものとは…?」

・「第16話 人質」
「ミザリーを人質に取り、車で逃亡するコンビニ強盗。
 彼らが向かう山奥の道には、幽霊自動車の噂があった。
 その噂通りに、死人が運転する、朽ち果てた車が、彼らの車を追ってくる。
 幽霊自動車から彼は逃げのびられるのだろうか…?」

・「第17話 顔」
「交通事故で、両親を亡くし、視力を失った資産家の青年。
 事故の原因となった娘は、責任を感じ、彼の家に家政婦として住み込み、甲斐甲斐しく彼に尽くす。
 彼女はいつしか青年に恋心を抱くようになるが、彼女は醜い容貌にコンプレックスを抱いていた。
 それでも、彼の幸せを願い、ミザリィに彼の視力を回復させることを依頼する。
 治療後、ミザリーは翌朝には目が見えるようになると告げ、その夜、娘は屋敷から逃げ出すのだが…」

・「第18話 森の妖怪」
「険しい山に囲まれた、小さな村。
 村の外れには、人喰い妖怪が棲むと伝えられる森があり、中に入る者はいなかった。
 孤児のため、村長の家でこき使われている美里は、ある日、村長の息子に言い寄られ、逃げるうちにその森に入り込む。
 崖から落ち、傷ついた彼女を手厚く介護したのは、人喰い妖怪を言われるモンスターであった。
 彼女はモンスターが温かい心の持ち主であることを知るが、モンスターの棲家に武装した村人達が押し寄せる…」
(「週刊少年ジャンプ」1991年51号〜1992年8号掲載分収録)

 収録作品も面白いのですが、好きな映画について語る「ひとり言」のページも味わい深かったです。(渋いです!!)
 「ゾンビ」「サンゲリア」の好きな人に悪い人はいない!!と俺は勝手に思ってるぜ!

2019年1月1・2日 ページ作成・執筆

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