光原伸「アウターゾーンI」(1993年11月9日第1刷発行)

・「第68話 不毛地帯」
「エジプトの砂漠で起きた飛行機事故。
 生存者は、新婚のカップルとミザリィの三人のみ。
 極限状況の中、カップルは互いへの不信を露わにして、いがみ始めるのだが…」

・「第69話 マジック・ドールF」
「謎の連続殺人事件。
 「死者の門」の番人によると、犯人は死神で、人間に憑依しては殺人を繰り返しているらしい。
 番人の協力のもと、火牙刑事とマキは死神を追い詰める。
 だが、死神は憑依している人間の身体が使用不可能になるまで操ることができ、更に、死体や瀕死の人間に乗り移ることができる。
 人間の身体から脱け出した時しか死神を倒すチャンスはないのだが……」

・「第70話 商売仇」
「ミザリーの店の真横に占い店を構えた神鳥美由妃。
 彼女は、将来への不安を煽り、依頼人に何の価値もない石ころを高値で売りつけていた。
 ある日、ミザリィが、自分を占うよう、彼女のもとを訪れる。
 しかし、彼女の水晶玉には何も映らない。
 次に、ミザリィが彼女を占うのだが…」

・「第71話 冷凍」
「冷凍睡眠の研究所。
 若き天才科学者、高田は優れた冷凍装置を設計し、また、婚約者もいて、絶好調であった。
 しかし、彼の成功を妬む主任により、彼は冷凍装置の実験体にされてしまう。
 そして、二十年後、彼はコールド・スリープから目覚めるのだが…」

・「第72話 英雄」
「二十年前の特撮ヒーロー番組、超雷戦士バトライザー。
 その主人公の早川郷を演じていた元・俳優は今ではシャブ中となっていた。
 ある日、彼の前に、バトライザーの大ファンだという少年が現れる。
 少年は、彼が悪事を働こうとする時に限り、姿を現わすのだが…」

・「第73話 寄生島」
「春休み、友人の由利に誘われ、兄と共に真美は大戸島という小島を訪れる。
 由利の父親は昆虫学者で、島にある企業の研究所で働いていた。
 だが、島は至る所、死体だらけ。
 たった一人、中年の男性が生き残っていたものの、彼は頭がおかしくなっていた。
 兄妹とミザリィ(同船していた)はある家で夜を過ごすことにするが、夜更け、死体が蘇えり、彼らに襲いかかってくる。
 この島で何が起こったのであろうか…?」

・「第74話 睡魔」
「不眠症に悩まされる女子高生。
 彼女は、ミザリィの店でコンタクト・レンズの新商品のモニターをすることとなる。
 そのコンタクト・レンズは、人間を眠らせる「睡魔」を視ることができるものであった。
 「睡魔」は人間を眠らせるだけで害はなく、あるものに弱いということらしいのだが…」
(「週刊少年ジャンプ」1993年13号〜21・22合併号掲載分収録)

 個人的な好みを言えば、一押しは「寄生島」です。
 作者は「よくわかんない話」とけなしているけども、バリバリB級ホラー映画みたいなノリで、こういうの大好きです。
 あと、「睡魔」も奇妙なユーモアが効いていて、好きですね。

2019年1月2・3日 ページ作成・執筆

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