光原伸「アウターゾーンJ」(1994年1月16日第1刷発行)

・「第75話 幻影」
「「女殺し屋レイナ」シリーズで人気の作家、矢崎正平。
 彼にとってレイナは理想の女性であった。
 ミザリィにレイナのイメージ通りの絵を描いてもらって以来、彼はその絵に心酔する。
 だが、それから、彼の身の周りでは、レイナの存在を匂わせるような出来事が度々起こるようになる…」

・「第76話 時空の奈落」
「美沙里に押し入って来た誘拐殺人犯。
 彼は、時間を戻せる時計を手に入れる。
 これは何度も使えるだけでなく、時間を戻しても、記憶は残っているという優れもの。
 競馬で大金を稼ぐべく、彼は、誘拐殺人をする以前に、時間を遡るのだが…」

・「第77話 鏡」
「まじめな自分に物足りなさを感じている少年。
 彼は不良に憧れながらも、やはり、自分を偽ることができない。
 あるきっかけで、美沙里を訪れた彼は、「まじめ」と「不良」の価値観が逆転している世界へと迷い込むのだが…」

・「第78話 マンハント」
「ミザリィを追う雑誌記者、的場悟郎。
 彼は、ミザリィに一室を貸していたビルのオーナー、権藤に聞き込みをする。
 大したことは聞き出せなかったが、的場はそのビルの近辺で行方不明者が多発していることに不審を抱いていた。
 彼はオーナーに呼び出され、翌日、美沙里でアルバイトをしていた少女と共に例のビルを訪れる。
 このビルは五階建てなのに、エレベーターには六階の表示があり、六階には亜空間が広がっていた。
 そして、今、人間狩りが始まる…」

・「第79話 マジック・ドールG・その1」
「クイズの懸賞で「豪華客船七日間の旅」が当たった火牙刑事。
 火牙刑事も都合よく休暇を取れ、人形のマキはクルーズ旅行にワクワク。
 その夜、「死者の門」の番人がマキのもとを訪れる。
 彼はマキに、人形のまま、一年を過ぎると、二度と人間の身体に戻れなくなると忠告する…」

・「第80話 マジック・ドールG・その2」
「火牙刑事の乗った豪華客船はテロリストによって占拠される。
 通信機器は破壊され、火牙刑事を含め、乗客達は人質となる。
 更には、時限爆弾が船のあちらこちらに設置されるのであった…」

・「第81話 マジック・ドールG・その3」
「船内で、自由に動けるのは、人形のマキのみ。
 彼女は、人形であることを利用して、巧みにテロリスト達を攪乱。
 これを機に、火牙刑事は反撃に転じる…」

・「第82話 マジック・ドールG・その4」
「火牙刑事とマキの頭脳プレイで、次々とテロリストを片付けていく。
 遂には、親玉もやっつけるが、火牙刑事は重傷を負ってしまう…」

・「第83話 マジック・ドールG・その5」
「人形の身体から霊体に戻ったマキ。
 彼女は新しい人間の身体に入るのだが、火牙刑事と再会の時は来るのであろうか…?」

 「マジック・ドールG」は一応は最終回ですが、「ダイ・ハード」を彷彿させるストーリーで、なかなかの力作です。
 「時空の奈落」は筒井康隆先生の初期作品「お助け」(タイトルうろ覚え)を思い出しました。

2019年1月2〜4日 ページ作成・執筆

集英社・リストに戻る

メインページに戻る