亜月亮「これは本当にあった話です。@」(2013年2月28日第1刷発行)
収録作品
・「第1話 卒業アルバム」(「マーガレット」2012年No.11)
「春休み、同じ中学だった仲良し四人組が一年ぶりに顔を合せることとなる。
四人組については以下の通り。
谷本真桜〜高校二年生。大人しい性格で優等生。
リコ〜高校に進学せず、ボーカルスクールでプロを目指す。
ミツル〜バスケ部のスタメン。
モエ〜ミツルの恋人。モデルにスカウトされるほどの容姿。
四人は卒業アルバムを見て、中学時代を懐かしむが、クラスの集合写真でおかしなことに気付く。
黒田という女子生徒の首がやけに長くなっているのだった。
しかも、リコの口、ミツルの右腕、モエの顔半分にシミができて潰れている。
写真の変質ということでその場は落ち着き、気分治しに四人で写真を撮る。
その後、リコ、ミツルと次々と災難にあうのだが…」
・「第2話 最終電車」(「マーガレット」2012年No.16)
「高校三年生の高月千夏は夏休みに夜遅くまで夏期講習に通っていた。
夏期講習には彼氏の知希が一緒であったが、帰りは路線が違うため、一人きり。
ある夜、彼女は最終の回送列車におかっぱ頭の少女が乗っているのを目にする。
翌日の帰り、千夏は駅でその少女が載った「この人を捜していますポスター」を目にする。
これによると、少女は小学三年生で、失踪したのは五年前。
学校のテストの成績が悪く、家に帰りたくないので、地下鉄を乗り継いで、夜中まで時間を潰しているうちに行方不明になったらしい。
千夏は少女を見たと知希や予備校友達の亜矢に話すも、信用してもらえない。
だが、成績は上がらず、知希との関係もギクシャクしてきた千夏の周囲に少女の気配が…」
・「第3話 チヅル」(「マーガレット」2012年No.18)
「戸田芹奈(14歳)は夏休み直前、学校の階段から落ち、左足を骨折する。
夏休み中、彼女は入院生活を送るが、そこで渋沢まりのという同い年の少女と仲良くなる。
まりのは気管支炎持ちで、金持ちの娘であった。
彼女はあと数日で退院予定であったが、朝、二日連続で彼女のベッドの上に白い折り鶴が置いてある。
誰の仕業かわからずまりのが訝っていると、芹奈が実話系の怪談投稿サイトで似たような話があったと話す。
その怪談は「チヅル」。
ある病院で孤独な少女が長患いをして死ぬ。
以来、死期の近い患者のベッドの上に三日連続白い折り鶴が置かれるようになり、四日目に赤い折り鶴が置かれると、その日のうちに患者は亡くなってしまうという。
三日目の朝もまりなのベッドに白い折り鶴が置かれており、まりのはパニックを起こし、病気が再発してしまう。
その日の夜…」
・「第4話 七人ミサキ」(「マーガレット」2012年No.21)
「高校二年の夏休み、同じクラスの男女六人がC県××ヶ浜に二泊三日の旅行に行く。
西崎もな(16歳)はこの旅行に賭けており、その目的は今野という男子に告白すること。
しかし、美紅というボインなライバルがおり、なかなか先行きは不安であった。
最初の日の夜、夕食を食べた後で、彼らは浜辺で花火をする。
その時、もなはロケット花火の着火に失敗し、ロケット花火が民宿の近くの小さな祠に直撃して燃やしてしまう。
彼らはその場から逃げるが、その夜、もなは祠の燃え跡から七体の幽霊が出て行く夢を見る。
あの祠に祀られていたものは…?」
・「第5話 マイホーム」(「ザ・マーガレット」2012年10月号)
「初秋、立川郁子(14歳)の一家(両親と彼女の三人)は憧れのマイホームに引越しをする。
この家は時期外れの格安物件で、父親が即買いしたのであった。
郁子が引っ越しの片づけをしていると、リビングの隣の和室の押し入れにゴミ袋が入っている。
母親に尋ねると、その間にゴミ袋は消えていた。
郁子が訝りながら、押し入れの中を調べると、壁の隅にちいさく「おかあさん」と書かれてある。
たいして気にはしなかったが、引っ越してから徐々に母親の様子がおかしくなっていく。
何故か郁子に対して非常にヒステリックになり、乱暴な行動を取るが、ふとした拍子にもとに戻り、そのことについて何も覚えていない。
郁子はこの家で過去、事故か何かがあったのではないかと疑うのだが…」
・「第6話 マフラー」(「ザ・マーガレット」2013年2月号)
「加藤サキ(16歳)は内気で真面目な少女。
彼女は放課後、家庭科室でマフラーを編む。
これは家庭科の課題であったが、内心では憧れの高村という男子にマフラーをあげることを夢見ていた。
この家庭科室には幽霊が出るとの噂があり、彼女は友人の理乃に付き添ってもらう。
ある晩、彼女は高村と一緒に帰ることとなり、二人の仲は急接近。
彼女はマフラーが完成したら、彼に告白すると決意するが、彼は手編みのものをもらうのは重いと言うのを聞いて、ショックを受ける。
その日の放課後もサキは家庭科室でマフラーを編むのだが…」
個人的には「マフラー」が好みです。
単に、編み物ができる女性に少しときめきを覚えるから。(個人の妄想です。)
ちなみに、A巻は出ていない模様です。(電子書籍では出てるのかもしれませんが未確認です。)
2025年3月14・15日 ページ作成・執筆