流悦子「血とバラの吸血鬼」(1983年6月10日初版・8月25日2刷発行)

「立原道夫は水南中学二年一組を担当する教師。
 彼がこの学校に転任してきた目的は、彼が受け持つクラスに属する、妹のひろみに関するものであった。
 ひろみは数か月前に何らかのショックで失語症になっており、道夫はその原因を探ろうとしていたのである。
 道夫のクラスには、紅公路杳子という女生徒がおり、奇妙な癖を持っていた。
 人の血を見ると、ひどいショックを受け、気絶してしまうのである。
 クラスメートの小田は、彼女はひろみが失語症になった同じ頃に、幽霊屋敷と呼ばれる廃屋に引っ越してきて、以来、異様な事件が起こるようになったことに気付く。
 だが、小田は杳子に学校の外へおびき出されて、黒衣の青年の吸血鬼に襲われ、殺される。
 道夫とひろみは小田の死体のもとに駆け付けるが、道夫が警官を呼びに行っている間に、死体は消えていた。
 この事件がきっかけとなり、道夫は小田殺しに杳子が絡んでいるのではないかと疑いを持つ。
 杳子の家に家庭訪問した夜、杳子が道夫を訪ねて来て、今夜は外出しないように警告する。
 しかし、小田の死体が見つかったという連絡があり、道夫はその場所に向かう。
 そこでコウモリの群れに襲われ、崖から転落した道夫は、黒衣の青年と出会い、川辺で解放を受ける。
 一方、家では、ひろみが半狂乱となり、母親の制止を振り切って、外へと走り出る。
 道夫とひろみの運命は…?
 そして、杳子と、黒衣の青年の正体とは…?」

 ひばり書房黒枠単行本で出された「血とバラ乙女」の再録だと推測しますが、「血とバラ乙女」を持っておりませんので、はっきりしたことはわかりません。
 当時の旦那様だった宮本ひかる先生のアシストが入っているようです。
 だだ、個人的には、バリバリの少女マンガ・タッチの方がよく描けているように思います。

2017年3月4日 ページ作成・執筆

その他の出版社・リストに戻る

メインページに戻る