好美のぼる「超獣妖怪」(1972年12月20日初版発行)



「漁師の息子、勇吉は、横浜で船員になろうとした矢先、父親の漁船が遭難。
 勇吉は父親の跡を継ぐことを決意し、父親の船が遭難したあたりへと向かう。
 だが、今度は勇吉の乗った船が遭難し、勇吉が目を覚ますと、不思議な島にいた。
 竜神島と呼ばれる、この島は数年前、大地震により沈没。
 しかし、海面下にあるにも関わらず、海水が壁のようになり、海水が入ってこない。
 また、この島の住人は、女性以外、皆、痩せ衰え、髪は抜け、目も見えず、足も萎えていた。
 勇吉は、巨大に成長した農作物から、全ての原因は放射能にあると目星をつける。
 島の娘、サヨと共に、勇吉は放射能の中心地を探すと、島の中央にある山に、強力な放射能を発する怪獣がいた。
 勇吉は、島民を救うために、怪獣を退治する方法を模索するのだが…」

 特撮で「怪獣もの」が流行っていたのに便乗して描かれた作品なのではないでしょうか?
 相変わらず、デタラメかましておりますが(注1)、袖で
「怪獣よりもっと力のある、超獣というのが現れたらしい。その超獣に妖怪味が加わると、一体どういうことになるのか………。
 作者も、何がなんだかわからなくなってくる。わからなくなって、メチャクチャにやったのがこの本です。メチャクチャの面白味をどうぞ。」
 と書かれておりますので、ここは素直にメチャクチャさを楽しむのが妥当でしょう。
 好美のぼる流「怪獣マンガ」…怪獣映画に詳しい方々にこの作品の感想を聴いてみたいものです。

・注1
 「放射能」で全てを説明するマンガにろくなものがないような気がしております。

・備考
 シミあり。

2018年6月22日 ページ作成・執筆

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