古賀新一「呪いのへび教室」(1987年5月11日初版発行)
収録作品
・「呪いのへび教室」(1968年「りぼん」新年特大号付録の「のろいのへび教室」を改題)
「美加は友人達とバレーボールをしている時、ボールにまとわりついていた白蛇を殺してしまう。
翌日、美加が学校へ行くと、人気がなく、異様な雰囲気。
どの教室も空っぽで美加は早く来過ぎたことと訝るが、美加の教室には皆、集まっていた。
しかし、クラスメート達は揃いも揃って居眠りをしている。
友人を起こすものの、彼女達は美加のことを知らず、どんよりとした目付きでねめつける。
あくびをした女子生徒の口は裂け、他の女子生徒の腕はうろこで覆われ、掻くとうろこがぼろぼろと剥げ落ちる。
先生を呼びに美加は教室をとび出すが…」
下手な説明は無用!! ヘビづくしです!!
古賀新一先生の、典型的な「へび」ものです。
それにしても、当時から、学校でも怪談の舞台になるのは「理科室」と「音楽室」だったんですね。
「ばけ猫の呪い」(ひばり書房黒枠)からの再録です。
・「呪いのふたつ顔」(この単行本では原作者の表記なし)
「白峰女子学園にて、ミス白峰コンテストが開催される。
クラス代表に選ばれたのは、自他ともに認める美貌の五十嵐千春であった。
そんな彼女に暗い影がつきまとう。
千春は、コンテストでミス白峰の栄光に輝くも、薬玉の中に仕込まれた劇薬で顔に重傷を負う。
ひどく焼けただれた、千春の顔の治療にあたったのは、校医で整形外科の権威でもあった沢本であった。
沢本は醜い容貌のコンプレックスから、千春の美貌に憧れていた。
彼は死体の皮膚を千春に移植、手術は成功したかに見える。
しかし、美貌を取り戻したことによって、千春は沢本の「人形」になることに…」
「呪いのふたつ顔」(ひばり書房黒枠)からの再録です。
若干変更点があり、以下の通り。(他にもあるかもしれません。)
・タイトル表紙が新しく描きおろし。
・p69の下部、ヒロインの顔の描きなおし。(1980年代の絵柄になってます。)
・p84の上左、コマを描き加え。
まあ、些細なことですので、「呪いのふたつ顔」を読みたい時はこちらでも充分対応可能です。(こっちの方が入手しやすいですしね。)
2016年4月29日 ページ作成・執筆
2016年10月6日 加筆訂正