杉戸光史「死神が呼んでいる」(230円)
「吉野さくらは、精和学園中等部三年の美しく優しい少女。
彼女には、佐伯勇治というボーイフレンドがいた。
ある日、下校の途中、さくらは勇治からキスを迫られ、崖から転落、後頭部を強打する。
以来、彼女にのみ、着物姿の女性の姿が目に映るようになる。
この女性は死神で、死期の近づいた人物に憑りつくと、その魂を口にくわえて、奪うのであった。
さくらの苦しみを目にして、勇治は自分の責任と悩む。
そんな時、勇治は、御神木のある神社で、美しい娘と出会う。
嵯峨野ゆりと名乗る娘は勇治と友達になりたいと申し出て、二人は夜ごと、会うことになるのだが…」
どこかで読んだことのある話だと思っていたら、楳図かずお先生の「青い火の怪」(「怪@」(秋田書店)収録)にかなり似ているかも…。
二番煎じにならないよう、アレンジを凝らしておりますが、魂を口にくわえている死神等、垢抜けないところがあり、まあ、そこが味でもあります。
・備考
カバー裏、新聞紙による補強あり。本体、表紙より外し、表紙裏ののど、補強。本体、糸綴じあり。
2018年2月5日 ページ作成・執筆