いばら美喜「面よごし」(220円/1966年頃)



「デートから帰る途中、レンタル・カーがエンコしてしまった、紅達矢と由美。
 ようやく修理が終わったところに、若い娘が助けを求めて、駆けてくる。
 娘は黒い服の老人に両親が殺されたと話し、達矢が彼女の家に向かうと、両親の死体は二目と見られぬものであった。
 犯人については全く手がかりがなく、チコという娘は金波サーカスのテントで暮らすこととなる。
 ある晩、湖に一人で出かけたチコを心配し、達矢は彼女のもとに向かう。
 チコは湖の向こうの高圧線の鉄塔を眺めながら、この風景が幼い頃の記憶と似ていると話す。
 彼女の記憶にある風景には、ここと同じく、湖、高圧線の鉄塔、あと、石垣のようなものがあった。
 二人がテントに帰る途中、土砂崩れに襲われる。
 達矢が気が付いた時には、チコは黒い服の老人に捕らわれていた。
 達矢はチコを取り戻そうとするが、老人の手先が無尽蔵に現れ、達矢に襲いかかる。
 命からがら達矢は湖の逃れるものの、チコはさらわれたまま、行方不明となる。
 達矢は、チコの話がヒントになると考え、、この辺りの地理について聞く。
 すると、高圧線の伸びる先に、石垣だけが残っている城址があることを知る。
 チコの手がかりを求め、達矢は城址を訪ねるが、そこで目にしたものとは…?
 そして、チコの運命は…?」

 短編の「奴隷」(「オール怪談・52」収録)と「50000ボルト」(「怪談臨時増刊」収録)をベースにしたものと思われます。
 要は、○○○(と伏字にしても、下の画像でバレまくりですが…)なのでして、大群で襲いかかる、おぞましさはなかなかのもの。
 ゴア描写も「ミステリーマガジンシリーズ」の中でも、一二を争う凄惨さではないでしょうか?

 あと、気になったのは、○○○のボスが、某ゲゲゲな少年とビビビな男を足して、割ったような感じなこと。
 偶然だろうと思いつつも、勘繰らずにいられない…。(そのせいで、友人に恵まれません。)

・備考
 カバー痛み、特に背表紙に破れ。カバー貼り付け。最終頁のpp131・132、下半分が欠損。後ろの遊び紙に貸出票の貼り付けあり。

2018年5月2日 ページ作成・執筆

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