西たけろう「鬼首屋敷」(220円)
「K岬の別荘で、上島リエという富豪の未亡人が行方不明となる。
警察は殺人事件と見て捜査、当時、別荘に滞在していた四人の親戚の男女に嫌疑をかける。
しかし、肝心の死体が見つからず、証拠不十分により釈放され、事件は迷宮入りとなった。
一年後、東京に住む、上島リエの一人娘、みどりのもとに電話がかかってくる。
電話の主は、失踪したと考えられていた母親からであった。
母親は、みどりにK岬の別荘にすぐに来るよう告げる。
みどりは胸を躍らせながら、タクシーで別荘に向かうが、別荘は荒れ果てたままで、人の気配はない。
中に入ってみると、そこには事件の際、容疑をかけられた親戚の男女が四人集まっていた。
彼らもまた、上島リエから電話で呼び出されたのだと言う。
結局、別荘にはみどりの母親はいず、彼らは帰ろうとするが、様々な妨害があり、帰ることができない。
そして、通じているはずのない電話が鳴るたびに、親戚の男女が一人また一人と死んでいく。
失踪した上島リエの仕業なのであろうか…?」
「週刊マーガレット」で連載された「墓場からの電話」を、単行本用にアレンジした作品だと思います。
怪奇マンガとしては面白いのですが、ミステリーとして読むと、釈然としない部分がちらほら…。
惜しいです。
・備考
ビニールカバー貼り付け、また、それによる本体の歪み。綴じ穴あり。目立つシミと汚れ、裂け、非常に多し。p39の上部、p88、汚れひどし。pp11・12、pp17・18、コマにかかる裂けあり。pp59・60、欠損に近い裂けあり。pp109〜120、下部のコマ外に目立つシミあり。
平成27年10月18日 ページ作成・執筆