いばら美喜「地獄路線」(200円/1964年末頃)



「紅達矢は由美と夜の港でデートしている時、土人達が娘達を拉致しようとしている場面に出くわす。
 達矢は助け出そうとするものの、ボスの妖術師が繰り出す衝撃波(?)に手も足も出ず、逃がしてしまう。
 射殺した土人の持っていた首飾りから、彼らは、アフリカのウバンギ川上流に住むガポニ族であることが判明。
 達弥は、娘達を救うために、由実にしばしの別れを告げ、貨物船、黒潮丸に水夫長として乗り込む。
 約一か月後、黒潮丸はアフリカのリオムニの港に着く。
 様々な困難を乗り越え、達矢はどうにかガポニ族の部落へと潜入。
 そこの広場では、若く美しい女酋長が妖術師に「ジュジュの秘法」の儀式の開始を命じたところであった。
 ポールに縛り付けられた、様々な国籍の女達は一人ずつ、国旗の描かれたドアの中に入れられては、無惨な死を遂げていく。
 最後となった、日本人の娘を助けるため、達矢は、一か八かの勝負に打って出るのだが…。
 多勢を相手に達矢はどう挑むのだろうか…?
 女酋長の目的とは…?」

 紅達矢、今度は、中部アフリカの奥地にわざわざ出向いて、謎の部落に戦いを挑んでおります。
 また、犠牲となる女性キャラも日本、アメリカだけでなく、スペイン、ハンガリーと、紅達矢シリーズの中で最も国際色豊かなのではないでしょうか。
 アクション・アドベンチャーとしてかなり読ませる内容ですが、ラストで残酷描写がスパークします。
 様々な国籍の娘達(民族衣装を着てます)が処刑されていくシーン、その処刑方法が「鉄の処女」もどきで、両目と喉をピンポイントで狙うという、実に嫌らしいもの。
 舞台がアフリカの奥地ということもあって、かなりのチグハグ感ではありますが、まあ、インパクトあったら、それでいいや。



・備考
 ビニールカバー剥がし痕ひどし。糸綴じあり。小口、緑に着色。pp19・20、pp29・30、裂けにテープ補修。シミ・裂け、小欠損、多し。後ろの見開きにスタンプと裂けあり。

2019年10月8日 ページ作成・執筆

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