いばら美喜「餓鬼の巣」(170円/1962年5月頃)
「紅達矢は、叔父夫婦に会うために、H市に汽車で向かう。
途中、汽車のデッキで、相席になった娘が、髪も眼も真っ白な男に襲われている場面に遭遇。
男は娘を脇に抱えて、汽車から逃走し、達也も男の後を追う。
しかし、男の姿を見失い、娘の死体だけが残される。
娘は左手首にひどい傷を負い、身体には血が残っていなかった。
達也は、線路を伝って、H市に入り、叔父宅を訪問する。
だが、叔母は二週間前に、娘と同様の死に方をしており、この町では他にも十人以上、犠牲者があった。
叔父は野犬の仕業と話すが、達也は、あの白い男が犯人だと睨む。
叔父との面談の後、達矢は、叔父の養女、よし子と町を散策していると、あの白い男とよく似た人物を見かける。
男は廃坑跡に向かい、そこで達也は男の顔を確認するが、男は、白い男とそっくりではあるが、髪も眼も黒い。
達也は男に話を聞こうとするも、男は逃げ出し、達矢は、廃坑跡が怪しいと考える。
その夜、達也は一人、廃坑跡に行くと、白い男がまたもや人を襲っていた。
白い男の仲間に捕らえられた達也の運命は…?
そして、白い男の正体とは…?」
マドロス達矢が吸血鬼群団と対決する快作で、なかなか面白いと思います。
十字架や聖水で戦うのではなく、吸血鬼相手にドンパチしているのが、新鮮かも…。
・備考
カバーに若干の痛み。糸綴じの穴あり。前後の見開きに補強のテープあり。最終ページと遊び紙の間に割れ。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕あり。
2019年6月28日 ページ作成・執筆