浅丘ルリ「紅孔雀の呪い」(220円)

「幻の魔女が住むと言われる火山島。
 一人の若い女性が身投げをするべく、噴火口に向かっていた。
 女性には身寄りがなく、火傷をした両手は不自由で、不幸の連続である人生に終止符を打とうと考えたのであった。
 女性が石だらけの地を進んでいくと、元気に泣く赤ん坊の姿が目に入る。
 一度は赤ん坊を無視しようとするものの、女性の耳に自殺を思いとどまるよう声が聞こえる。
 すると、向こうから美しい少女が現れ、少女は女性に生きるよう諭す。
 少女が姿を消すと、そこには先程の赤ん坊の姿があった。
 女性が訝っていると突然、火口から鳥のようなものが飛び出し、女性は目をくらまして、気絶する。
 意識を取り戻すと、あたりは宝石がたくさん散らばり、女性は赤ん坊を育てる決心をする。
 その後、金持ちになった女性は結婚するが、相手の男は金目当てのろくでなし。
 そのうちに、男の妹とその娘が同居するようになり、男は飲酒運転で事故死。
 同じ頃に、女性の姿は屋敷から消え、屋敷は妹とその娘、それから、島で発見された赤ん坊、虹子の三人暮らしとなる。
 家の財産を手にした妹とその娘は、虹子を遠い親戚と偽り、使用人扱いする。
 時は流れ、虹子は美しい娘へと成長するが、自分の生い立ちが気にかかって仕方がない。
 ある日、海の向こうに見える、魔女の島を見た時に、どうしてもその島に行かねばならないという焦燥感に駆られる。
 その時は、男友達に引き留められるが、その夜、窓の外に現れた孔雀に導かれるように、夢遊状態の虹子は海を渡って、島に着く。
 火口で、虹子は、家に隠された「紅孔雀」という宝石が虹子の出生の秘密を教えてくれると、孔雀から告げられる。
 その言葉通り、虹子は「紅孔雀」を手に入れ、全てを知るのであった。
 虹子の出生の秘密とは一体何なのであろうか…?」

・備考
 カバー袖が貼り付け。カバー痛みや汚れあり、特に背表紙の下部や袖の折れ目あたりに欠損あり。。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕あり。

2016年11月13日 ページ作成・執筆


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