大内清子「白い館の少女」(220円)



「秋も深まった頃、若者達が山奥にキャンプに訪れる。
 一行の一人、野々宮政治(まさはる)は付近を見回っている時に、吊り橋を発見。
 だが、渡っている途中、吊り橋が崩壊。
 どうにか吊り橋にしがみついて、転落は逃れるものの、皆のいる岸に戻れなくなってしまう。
 道を求めるうちに雨が降り出し、おまけに山中で迷ってしまい、大ピンチ。
 そこへ、お墓参りをしている婦人と遭遇し、彼女の屋敷に案内してもらう。
 その屋敷には、その婦人と、彼女の娘の少女が二人きりで住んでいた。
 政治が少女に寂しくはないかと問うと、母親から冬の間は外に出してもらえないと答える。
 また、父親はどうもいない様子であった。
 政治は一室をあてがわれ、そこで休息するが、夜、足音で目を覚ます。
 その足音は婦人のもので、その皮膚は蛇のようなうろこで覆われていた。
 娘の部屋で婦人が「人間の血」と唸るのを目にした政治は慌てて部屋に戻るものの、部屋に監禁されてしまう。
 翌朝、部屋に少女がやって来るが、家のドアは全て閉ざされていた。
 母親が墓参りに出かけている間は、外出できないよう全てのドアは鍵がかけられていると少女は話す。
 それも、ひとえに少女の病気のためであった。
 包帯に覆われた手や腕もこの病気のせいらしい。
 少女の病気とは…?
 そして、政治の運命は…?」

 ぶっちゃけますと「蛇女」なのであります。
 残念ながら、絵的に全く怖くありません。
 ただ、オチを捻っておりまして、ちょっと唸らされました。

・備考
 ビニールカバー貼り付け。前後の見開き、紙テープで補強。読み癖あり。シミや汚れ、ひどし。pp27・28、コマ内、小さな欠損あり。後ろの遊び紙に貸出票の貼り付け。

2016年9月6日 ページ作成・執筆


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