望月みさお「古城に笑う幽霊」(220円)
「ある城跡で、美しい娘の幽霊が出ると噂になる。
その幽霊の笑い声を聞いた者は身体の自由がきかなくなり、その間に、子供達が行方不明となる。
後日、一人の女児が、城の堀で発見されるが、ひどく衰弱しており、間もなく死亡。
その話を聞き、野崎孝子、古川静江、山崎千晴の三人は、城跡を調べることにする。
堀に開いた穴の奥へ三人が入っていくと、噂の幽霊が出現。
慌てて家に逃げ帰るも、幽霊の笑い声に操られ、彼女達は城跡へと向かう。
堀の開いた穴の奥へ奥へと進む最中、千晴は意識を失い、気が付くと、身体の自由を取り戻していた。
彼女は、脱出を図るが、幽霊に追い詰められ、堀に転落。
病院へと運ばれるものの、記憶喪失となる。
一方、孝子と静江の二人は、幽霊に泣くよう言われ、奇怪な幻覚を見せられる。
また、病院の千晴も、幽霊によって、城跡へと連れ戻されてしまう。
三人の娘の母親達は、我が子を救うために、堀の穴へと入るのだが…。
幽霊の目的とは、そして、その正体とは…?」
幽霊と言えば、たいてい、泣いているのが相場ですが、この作品では、「ホホホホホ」と写植で笑っております。
しかも、その笑い声で、人を操ることができるという、妙な能力も持ってます。
でも、目が全く笑ってないのがポイントで、決して、愉快なお方ではありません。
幽霊の目的はネタばれとなるので明かしませんが、犠牲者はかなりの数にのぼります。
・備考
カバー欠。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕と書き込みあり。
2020年3月3日 ページ作成・執筆