西たけろう「白骨花嫁」(220円)



「みゆきは週に一度、奇怪な夢に悩まされる。
 目の前にはサルビアの花畑があり、右側には白樺の雑木林。
 そして、彼女の背後からは滝の音が聞こえ、振り返ると、滝壺から花嫁衣裳を着た白骨死体が現れるのであった。
 みゆきは母親に夢について話すが、大して相手にもされず、父親も同様。
 ある日、彼女の家に、左一角という医師が訪れる。
 彼は父親の義理のいとこで、北海道で精神病院の院長をしていた。
 その夜、彼女は、彼の部屋に多くの白骨花嫁の姿を見る。
 だが、この件により、彼女は精神異常の疑いをかけられるようになり…。
 一方、みゆきの親友、さゆりは、その夢の話を両親にする。
 刑事の父親は、その話に何かに気付いたようなのだが…。
 みゆきの夢が意味するものとは…?」

 「透視能力」をテーマにした作品です。
 西先生は否定するでしょうが、楳図かずお先生の作品を彷彿させる味わいです。
 ただ、ストーリーはちょっと無理なところがあり、花嫁衣裳のマネキンのシーン等、必要がないように思います。
 あと、「気ちがい病院」が扱われ、ヒロインが精神病院送りになりそうになるというストーリー展開に時代を感じました。

・備考
 状態、非常に悪し。ビニールカバー剥がし痕あり。カバーボロボロ。前後の見開きのノドを紙テープで補強。読み癖が猛烈にあり、全体的に目立つシミや汚れだらけ。pp19・20、ページの約半分が欠損。p14に吹き出しの落書き。p52にマジックインキで登場人物の顔をなぞり、裏に透けている。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕とスタンプや書き込みあり。

2022年2月6日 ページ作成・執筆

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