三田京子「赤い部屋の毒少女」(220円)
「まゆみは「おそれ山」から帰って来てから、奇怪な夢に悩まされる。
夢の中で、彼女は赤い衣に身を包んだ女性に刺殺されたり、尼僧に裸にされ、肉を剥ぎ取られたりする。
ひどく怯える彼女に両親はおそれ山で何かあったか尋ねるも、決して話そうとしない。
とりあえず、彼女はノイローゼとして入院することになる。
ある日、魔夜という謎の美少女が彼女の病室を訪れる。
魔夜は何故か、まゆみに親身に接してくれるが、彼女の見舞いに来た明は彼女に一目惚れする。
そんなことはつゆ知らず、ある夜、まゆみは、剣で魔夜の背中を刺し貫くという夢を見る。
夢から覚めた後、彼女は下半身の異変に気付くのだが…。
まゆみにかけられた呪いの正体とは…?」
三田京子版「変身」なのでしょうか?
あまりに分裂的な描写が多くて、一読しただけでは内容の把握は難しいです。
ワケのわからないまま、ストーリーは進み、待ち受けるラストは呆然…。
と、難の多い作品ですが、夢の描写等、インパクトだけは抜群で、ある程度、楽しめることも確か。
三田京子先生らしいと言われれば、そうなのかも…いやはや、侮れません。
・備考
ビニールカバー貼り付け。糸綴じあり。前後の見返しのノドに補強。本文、全体的に湿気による歪みあり。後ろの見返しに破れがあり、本体が表紙から外れ。
2022年1月14日 ページ作成・執筆