富田童子「BOYS OF THE DEAD」(2021年1月15日第1刷発行)

・「Scene1:William and Adam」(「Canna」Vol.64(2019年2月))
「ウィリアム(18歳)はゾンビに追われ、ピックアップトラックに逃げ込む。
 トラックには銃を持った年上の男がおり、彼を拉致し犯す。
 ウィリアムは男の性奴隷にされ、何度も逃げようとするが叶わない。
 二人は安全な東部を目指し旅を続けるのだが、ある日、ウィリアムは道端の木にゾンビ化した首吊り死体を発見する。
 男はウィリアムにゾンビを銃で撃つよう命令し…」

・「Scene2:Linus and Conor」(「Canna」Vol.68(2019年10月))
「ある田舎町。
 町外れのコンテナハウスにライナスとコナーは住んでいた。
 彼らは墓荒らしで死体を調達し、人肉食によって生き延びていた。
 ある夜、彼らは墓荒らしの後、赤ん坊のゾンビを抱いた狂女が死肉をよこすよう迫ってくる。
 狂女に淫乱な母親の面影を見出し、ライナスが固まっていると、コナーが斧で女の首を切断して殺害。
 翌朝、彼らの家に訪問者があるのだが…」

・「Scene3:Linus and Conor」(「Canna」Vol.70(2020年2月))
「ライナスは警官のアダムとマークに尋問を受ける。
 ライナスのコナーに対する愛の深さとは…?
 そして、ライナスは二人の警官にある提案を持ちかける…」

・「Scene4:Me and Lawrence」(「Canna」Vol.72(2020年6月))
「記者のレイモンドは空港に向かう途中、山道に入り込み、森でゾンビの襲撃を受ける。
 湖にとび込み、泳いでいくと、小島に家があった。
 家にはローレンスという名の精神薄弱の少年がおり、兄の帰りを待っていた。
 どうやら兄は弟を捨て、舟でここから逃げていったらしい。
 レイモンドはローレンスに「うつくしいもの」を見出し、彼を守る決意を固める…」

・「Scene5:Me and Lawrence」(「Canna」Vol.74(2020年10月))
「三日後、レイモンドは向こう岸にゾンビ化したローレンスの兄を目にする。
 ローレンスに伝えるには残酷で悩んでいると、ローレンスから「セックスしよう」と言われ、彼は応じてしまう。
 翌日、レイモンドはラジオで道が通れるようになったと知り、ローレンスと共にこの家から逃げようとするのだが…。
 この家の真実とは…?」

・「Scene6:Memorandum」
 「物語のための素材集」と「没ネタ紹介」。
 「没ネタ紹介」での「その2」の「ゾンビ・ハーレム」は面白そうと思うのですが…。
 需要がないことはないのでは?

 「ゾンビもの」はいろんなジャンルをまたぎ、膨大な作品が生産され続けておりますが、「ボーイズラブ(BL)」と合体したのが、この作品です。(「ゾンBL」と言うそ〜な。)
 まあ、私は「BL」に全く興味がない人間ですので、深い話はできないのですが、この作品は繊細な人間ドラマが富田童子先生の美麗なタッチ(個人的には呪みちる先生を彷彿)で描かれ、魅了されます。(ECコミック風(?)の凝りまくった装丁も凄い!!)
 また、グロ描写もさほど多くはないものの、きっちりとした仕事で、好感度アップです。
 欲を言うと、もうちょっとボリュームが欲しかったところですが、富田童子先生はこの作品の掲載中に心停止を起こし、死にかけたことがあったそうで、無理は言えませんよね。
 ジャンルとしてはBLではありますが、「ゾンビもの」の良作として再評価が望まれます。

2026年3月4日 ページ作成・執筆

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