ホリユウスケ「デリバリー・オブ・ザ・デッド@」(2018年11月10日初版発行)

 ゾンビの大量発生による「非常事態宣言」が解かれたばかりの日本。
 「ワーキングデッド」という店では、ゾンビをデリヘルしていた。
 「腐ーゾク嬢」は皆、生前、性産業に従事していたプロばかり。
 客は彼女達に何を思い、何を感じるのであろうか…?

・「EPISODE:001 WHITE OF THE DEAD」
「相馬堅二(27歳/会社員、小倉支所勤務)にとって、シロの「お持ち帰りオプション」のパンツだけが心の支えであった。
 シロは「ワーキングデッド」で一番の古株で、売り文句は「清純派さわやか腐天使」。
 半年ぶりに東京への出張が決まった際、彼は速攻で彼女を電話で予約する。
 当日、彼のいるホテルに、男性がシロを連れてくる。
 彼女の右腕は補修されていたが、彼にとっては些細なことでしかない。
 彼は彼女の身体を堪能するが…」

・「EPISODE:002 BLOW OF THE DEAD」
「金城大(26歳/会社員)は、もう一歩が踏み出せず、後悔することが多々あった。
 ある時、彼は「ワーキングデッド」の噂を耳にして、検索してみる。
 サイトを覗いているうちに、彼はサユリを自宅に呼び出していた。
 おっかなびっくりであったが、相手が無抵抗なゾンビであるため、徐々に勇気を出していく。
 彼は一歩前に踏み出すことができるのであろうか…?」

・「EPISODE:003 POLIYICS OF THE DEAD(前編)」
「湊たつおは、欺瞞にまみれて生きてきた政治家。
 彼は票を獲得するため、死者を擁護する死者権利団体を取り込もうとしていた。
 秘書の牙城は彼に「視察」と称して、羽田空港近くのホテルに泊まらせる。
 彼がホテルで資料に目を通すと、それには「死者のデリヘル」について書かれていた。
 そして、彼の部屋に「腐ーゾク嬢」が届けられるのだが…」

・「EPISODE:004 POLIYICS OF THE DEAD(後編)」
「彼の部屋にやって来た「腐ーゾク嬢」、みる。
 彼女のおっぱいに顔をうずめた時、湊たつおが見た光景とは…」

・「EPISODE:005 STRING OF THE DEAD」
「笹宮則人(23歳/運送会社勤務)は、父親とここ数年、確執があった。
 原因は、母親が若くして亡くなったことで、彼は父親のせいだと決めつける。
 とは言え、当時は会社が倒産寸前で、父親が必死に働かなければならなかったことは頭ではわかっていた。
 だが、どうしても感情が納得しない。
 ある日、彼は「ワーキングデッド」のティッシュをひょんなことから手に入れる。
 いろいろとムシャクシャして、彼は「腐ーゾク嬢」をデリヘルする。
 彼のもとに届けられたのは、カスミという元・新体操の選手で、特技は「軟体プレイ」。
 彼女を抱いていると、何故か、家族との思い出がフラッシュバックしてきて…」

・「EPISODE:006 MEMORY OF THE DEAD(前編)」
「華音はM男に大人気の女王様。
 彼女の母親はゾンビに食べられ、遺体は実家の冷凍庫に保管されていた。
 また、父親は、妻の死を目の当たりにして、いまだに立ち直れていない。
 「ワーキングデッド」の存在を知った彼女は、父親の日にプレゼントをするのだが…」

・「EPISODE:007 MEMORY OF THE DEAD(後編)」
「父親のもとに届けられた「腐ーゾク嬢」は、黒髪の美少女、冬子(襦袢のコスプレ)。
 彼は彼女に妻の詩子の面影を見出す…。
 その頃、家の外では、華音がゾンビ発生の日のことを追想していた…」
(「Webゴラク」2017年11月〜2018年8月掲載分収録)

 「ゾンビ娘のデリバリーヘルス」を描いた作品ですが、ホラー色は意外と薄いです。
 と言うのも、相手はゾンビですが、外科手術により「凶暴性を排除」したという設定だから。
 その代わりに、客となる人間のドラマに焦点を当てて、不思議な味わいがあります。
 「死者」の中に何を見出すか…「ゾンビ」ものにとって、実は大切な要素なのではないでしょうか?

 ちなみに、理由は不明ですが、続巻は出てない模様です。
 ホリユウスケ先生には機会があれば続きを描いてもらって、伏線を回収してほしいものです。

2022年5月12日 ページ作成・執筆

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