楠本哲「マナブ」(2022年10月10日発行)
・「第一話」
「東郷学は32歳の若さで美容外科を開き、成功させていた。
彼は女性にはなびかず、看護婦たちは「孤高の独身貴族」だと噂をしていたが、その本性はホモのド変態であった。
ある日、彼のクリニックに相原学という若い男性が一重瞼と低い鼻の整形のために訪れる。
相原学は彼にとって理想的な獲物であった。
東郷はわざと手術を失敗させ、再手術を条件に相原を犯すのだが…」
・「第二話」
「東郷は一度だけの関係のつもりであったが、東郷のストーカーと化す。
業を煮やした東郷はパートナーの剛志とのセックスを相原に見せつけ、相原は涙を流してその場を立ち去る。
相原が町を駆け抜けていると、彼の脳裏に父親の言葉が蘇る…」
・「第三話」
「相原の行動は収まるどころか、ますますエスカレートしていくばかり。
東郷は看護婦の室田成美に相原は異常者でつきまとわれて困ると吹き込む。
室田は東郷に想いを寄せており、彼のために自分が盾になることを決める。
数日後、室田は相原と会い、東郷に近づいたら、会社を解雇させると脅すのだが…」
・「第四話」
「東郷は相原に連絡を取り、彼を人里離れた別荘へと連れて行く。
目的は相原のアナルの品定めのためで、もしもうまくいけば、東郷の恋人の二番手になれると唆す。
そこの一室で裸の相原は四肢を拘束され、アナルにローションをかけた筒を挿入される。
その次には…。
東郷の本当の目的は…?」
・「第五話」
「相原の東郷への命がけの愛。
意外にも、彼の覚悟は東郷の胸を打ち、二度と姿を現わさないことを条件に彼を助ける。
ふられたことを嘆く相原を前にして、東郷は思わぬ心境の変化に戸惑っていた…」
・「最終話」
「東郷は相原を欲するようになる。
ある夜、東郷は相原が新宿で年配の男性に身体を売っているのを目撃する。
東郷は相原に自分の本命にならないかと誘うのだが…。
相原学の本命とは…?
そして、東郷学は彼を得るために…」
ビョ〜キです。
イカレてます。
こんなヤバいサイコ・ホラーは久しぶりでした。
かなり危険な作品ですので、安易な気持ちで手に触れないようにしてください。
成人指定のマークはついてはおりませんが、ハードなホモ描写が盛り込まれておりますので、注意が必要です。
更に、残酷描写はさほど多くはないものの、どれも生理的に不快極まりなく、特に「第四話」はあまりにサディスティックで、『キュンキュン』します。(どこが『キュンキュン』するのかは実際に読んでお確かめください。)
それにも関わらず、「一途な愛」のドラマとしても読みごたえがあるのがクセモノで、作品の完成度は高いと思います。(注1)
まあ、気になる方は自己責任での鑑賞をお願いいたします。
・注1
ただ、気になるのが、室田成美の失踪が問題にならなかった点。
家族がいなかったとか?
2024年12月24日 ページ作成・執筆(何でクリスマス・イブにこんなものを読んでるんだ?)