日野日出志「オカルト探偵団 死人形の墓場」(1986年5月25日初版発行)
「私立明立館中学校。
新入生のチコは、隣家に住むダイと共に、「オカルト研究会」に入部する。
オカルト研究会の会長は白鳥冬実という超能力者で、彼女父はオカルト学の世界的な権威を父に持っていた。
彼女の屋敷で、髪の伸びる人形を見た日の夜、チコはボロボロに朽ち果てた人形にめった刺しにされる夢を見る。
怪異はそれだけにとどまらず、ある夜、チコはボロボロになった人形の群れに襲われる。
危ういところを、冬実やダイのお陰で、チコは九死に一生を得る。
冬実は、この事件が捨てられた人形の悪霊によるものと断言。
死人形がチコを襲う理由を明らかにするため、冬実、副会長の星一平、チコ、ダイ、カメラマンの原の五人は、空法陣を用いて、死人形の墓場へとワープする。
彼らがそこで見たものとは…?」
私が、確か小学校高学年の時によく読んでいた、思い出の怪奇マンガです。いまだに内容をよく覚えてます。
トラックの荷台で人形の群れに襲われる、中盤の描写は、田舎のクソガキだった筆者には、それはそれは怖かったものです。
今、読み返しても、「人形もの」としても、また、「ゾンビもの」としても、なかなか出色の出来だと思います。(かなり思い入れが入っておりますが…。)
ただ、以前にちょっと引っかかる記事を読んでから、このマンガの紹介をためらっておりました。
とあるチェーン古書店で、マンガ関連のコンビニ本を立ち読みしていたら、○○という漫画家が業界の内情を暴露しておりました。(注1)
その記事で、どうもこのマンガは○○先生が代筆したものとほのめかされていた記憶があるのです。
このあたりの事情が頭の片隅に引っかかって、とりあえず、そのコンビニ本を入手して、記事を再確認してから書こうと思っておりました。
が、そのコンビニ本がちっとも見つからないので、とうとう痺れを切らしちゃいました。
仮にこの作品が代筆されたものとしても、内容は面白いし、好きな作品だから、別にかまわないのだ〜!!
「人形ゾンビ」マンガの傑作と私は断言します。(「人形ゾンビ」マンガって、このマンガだけか?)
・注1
○○先生と名前を伏せているのは、当のコンビニ本が手もとにないからです。
この稿を書くために、そのコンビニ本をずっと探しているのですが、いまだ見つかりません。
コンビニ本は似たような内容を繰り返し掲載しているのに、その記事が載ったものだけがないのです。
個人的な推測ですが、記事の内容が面白くないために、一度載っただけで次の版からは削除されてしまったのではないでしょうか?
業界の内情を暴露するといいましても、アル中だったり失踪したりした大物のH・A先生が語るのならともかく、一般的知名度が皆無な○○先生がどうのこうの言っても詮無いことです。
2017年2月26日 ページ作成・執筆