木々津克久「フランケン・ふらんE」(2011年2月5日初版・2013年6月10日3版発行)

 斑木ふらんは生命工学の天才、斑木直光博士の最高傑作。
 斑木直光は「生物学の悪魔」と呼ばれるほどの外科医技術を持っていた。
 博士が不在の間、研究所はふらんとその仲間が管理する。
 さて、今回の患者は…?

・「Ep.39:ROLLING WORLD」(「チャンピオンRED」2010年6月号)
「世界一有名なテーマパーク、ローリング・ワールド。
 ここのキャラクターの着ぐるみには秘密があり、実はふらんが開発した「キャラクターに似せた生物」であった。
 毎年、ふらんは健康をチェックしに来るが、今回、少しテーマパークを見てみる。
 いろいろとアミューズメントを回っていると、いつぞやのジャーナリスト(「Ep.26:PIETY」)とばったり出会う。
 彼は取材に来ており、立ち話をしていた時、急に着ぐるみが客を襲い始める。
 大多数の客は園外に逃げたものの、一部、逃げ遅れた客(ふらん、ジャーナリストを含む)はキャラクターショップに身を潜めて、助けを待つ。
 ふらんは着ぐるみたちが暴走したのは寄生生物のせいではないかと推測するのだが…」

・「Ep.40:BUCCANEER」(「チャンピオンRED」2010年7月号)
「ヴェロニカは斑木博士から秘密の連絡を受け、あるホテルの503号室を訪れる。
 しかし、そこには見知らぬ改造女が死体を貪りながら、彼女を待っていた。
 ヴェロニカは攻撃するも、全く通用せず、木っ端みじんにされる。
 数時間後、秘密の連絡に気付いたふらんもホテルにやって来る。
 彼女はヴェロニカに応急処置を施し、どうにか蘇生に成功。
 その頃、ホテルはあの改造女の一味に包囲されていた。
 改造女の名はガブリール。彼女もまた斑木博士に創られ、ふらんの姉に当たる。
 彼女は「人狼ガブリール」として裏の世界で有名で、世界のあちこちで殺戮・略奪を繰り返す殺人集団のリーダーであった。
 ガブリールはふらんに研究を明け渡すことを要求し、ガブリールの一味がホテルに突入してくる。
 この窮地をふらんとヴェロニカは脱することができるのであろうか…?」

・「Ep.41:SEA SPECTER」(「チャンピオンRED」2010年8月号)
「亜来沢市満裏浜。
 ここは海水浴にもってこいの白砂浜の遠浅海岸だが、遊泳禁止とされていた。
 と言うのも、ここで泳ぐ者は皆、変死するからで、昭和39年(1964年)には遊泳に来た女学生が27人中22人が溺死する事件が起きていた。
 夏のある日、ふらんの一行とバチカンのオカルト調査員のシェールが浜の調査にやって来る。
 とりあえず、シェールに泳いでもらうと、彼女は体が麻痺して溺れてしまう。
 彼女の症状から神経毒によるものとわかり、海を詳しく調べると、イルカンジクラゲの仕業と判明する。
 だが、このクラゲには…」

・「Ep.42:VENGEANCE」(「チャンピオンRED」2010年9月号)
「「センチネル被害者の会」の人々がふらんを訪ね、風切支郎という青年をセンチネルに勝てる改造人間に手術してくれるよう依頼する。
 風切支郎もまた、センチネルのために母と妹を亡くし、復讐の念に燃えていた。
 手術後、彼は「VENGEANCEV」と名乗り、センチネル1号・2号を追い詰めていく。
 しかし、肝心な時に体に異変が起こる。
 その理由とは…?」

・「Ep.43:TWENTY FOUR」(「チャンピオンRED」2010年10月号)
「十歳の久世詩音は祖父と父親の莫大な遺産を受け継ぐ。
 おじの久世明は財産を手に入れるため、自分の脳を詩音に移植できないか画策していた。
 ところが、久世明と詩音を乗せた車が交通事故に遭い、二人はふらんのもとに運び込まれる。
 久世明の体は焼けていて使い物にならず、詩音は脳にかなりのダメージを受けていたため、詩音の体に明の脳を移植。
 しかし、大人の脳は彼女の頭部には容量オーバーで、彼女のぬいぐるみの中に脳を保管することとなる。
 明はこれで金持ちになれたと思いきや、詩音がどれほど、味気ない生活を送っていたのか目の当たりにする。
 その頃、詩音も自分の意識を取り戻し…」

・「Ep.44:KILLING IMPULSE」(「チャンピオンRED」2010年11月号)
「ガブリールはひそかに天使博士から定期的なメンテナンスを受けていた。
 その天使博士が何者かに連行されそうになり、暴力を受ける。
 彼に親近感を抱いていたガブリールは復讐のために動き出し、その手配したアメリカのフランジルという政治家を殺害。
 フランジルに指示を出したベリー上院議員は自分の命が危うくなり、ふらんに助けを求める。
 しかし、相手がガブリールでは一筋縄ではいかない。
 とりあえずは、人海戦術しかないが、その時、ふらんにある妙案が…」

・「Ep.45:COCKROACH2」(「チャンピオンRED」2010年12月号)
「(「Ep.10:COCKROACH」の続き)
 斑木研究所のゴキブリたちは人間との接触を断ち、独自に進歩発展を遂げ、今や都市文明を持つに至っていた。
 ふらんはいざこざが生じる前に、ゴキブリたちと交渉し、条約を結ぶ。
 その条約はゴキブリたちにこれ以上、数を増やさないこと、町を広げないことを条件に、生存権と物資の援助を認めるというものであった。
 ある日、ヴェロニカはゴキブリの町を眺めていると、一匹のゴキブリから町を案内しようと申し出がある。
 町では「ヒーロー」が活躍し、町の平和を守っていた。
 この「ヒーロー」にはいろいろと種類があって…」

・「Ep.46:ANTIFAT REMEDY」(「チャンピオンRED」2011年1月号)
「ふらんが転校した市立前園高等学校。
 ある日、彼女はここを治める女番長の三浦麗美亜に呼び出される。
 三浦は巨体で、終始、食べ続けていた。
 彼女はふらんに痩せたいと相談する。
 しかし、彼女は食事制限や運動など、我慢が必要なことは一切拒否する。
 途方に暮れつつ、ふらんが調べていくと、彼女のOb遺伝子には欠陥があり、どうやら遺伝子治療が必要な疾患らしい。
 だが、この理論の特許は外国の企業が握っており、金を積まなければ、利用はさせてくれない。
 そこで、ふらんは無手勝流で試行錯誤するのだが…」

・「EXTRA EPISODE:EXTERMINATION」
「(「Ep.44:KILLING IMPULSE」番外編)
 島での果てのない闘いの日々。
 彼女たちに希望はあるのか…?」

 斑木ふらんの姉、ガブリール登場です。
 でも、個人的に好きなキャラでないので、これに関してはさほど、書くことがありません。
 とりあえず、この単行本での最高傑作は「p.41:SEA SPECTER」です。
 ミステリー仕立てな始まり方から予測絶対不可能な展開を繰り出し、ラストは爆笑させてくれます。
 「Ep.45:COCKROACH2」もヒーローもののパロディで、「UGG」なラストに腹を抱えて笑いました。
 木々津克久先生のユーモア・センス、大好きです。

2025年7月10日 ページ作成・執筆

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