木々津克久「フランケン・ふらんFranticA」(2020年3月25日初版発行)
斑木ふらんは生命工学の天才、斑木直光博士の最高傑作。
斑木直光は「生物学の悪魔」と呼ばれるほどの外科医技術を持っていた。
博士が不在の間、研究所はふらんとその仲間が管理する。
さて、今回の患者は…?
・「第4話 オン・ザ・ミルキー・ロード」(「チャンピオンRED」2019年8月号)
「宮内類はふらんによる下垂体の手術を受け、念願の母乳育児ができた。
一年後、類はまたふらんを訪ね、もっと母乳を出続けるようにしてほしいと頼む。
表面上は母乳の出ない母親たちのための手助けをしたいということであったが、本当は母乳を売って金を稼いでいたのであった。
世間では母乳が大ブームで、母乳プロバイダーなんてものも出現する始末。
類はトップ・プロバイダーを目指すものの、若い娘には勝てず、母乳の出も悪くなっていく。
母乳にこだわるあたり、彼女は夫とは離婚、家族には勘当され、全てを失う。
再度ふらんを訪れた彼女は…」
・「第5話 マン・オブ・スティール」(「チャンピオンRED」2019年9月号)
「ふらんはデトロイトで十時間のボランティアをすることとなる。
彼女は低所得者たちの診療&手術を請け負うが、その中にヴァージニア・ヤングという老人の男性がいた。
彼は静脈塞栓のため、両足が壊死しており、ふらんは両足切断の上、実験用義肢を紹介する。
この実験用義肢は実に性能が良く、ヤングは前よりも楽だと大喜び。
しかし、ホームレス健康支援ボランティアプログラムが終了してしまうと、彼はまた寒空の下、無一文で路上に放り出される。
とりあえず、義肢は好調なので、マラソンを楽しんでいると、チンピラに絡まれ、袋叩きにされる。
これにより両腕を骨折し、低所得者用の医療施設に運び込まれるが、彼はふらんに両腕を切断し、義手にしてくれるよう望む。
強力な義手を手に入れ、彼は町のチンピラに復讐を開始するのだが…」
・「第6話 アニマル・パーティー」(「チャンピオンRED」2019年10月号)
「有島武は人生に絶望し、山中で首吊り自殺を図る。
その時、彼のすぐそばで「雑な萌えキャラ」のような猫少女が行き倒れる。
とりあえず、テントに運び、彼女を介抱し、食事を与える。
彼女の名は「みあ」で、武の作る料理に大感激。
彼女に必要とされ、武は自殺を思いとどまるのだが、二人に追手が迫りつつあった…」
・「第7話 アンダーグラウンド」(「チャンピオンRED」2019年11月号)
「トルコ南西部の地下洞窟で未確認生物が発見される。
それは人とモグラの合いの子のような怪物であった。
斑木ふらんは生体工学分野のスペシャリストとして探検隊に加わり、地下都市へと潜る。
地下通路を進むうちに、彼らは神殿のような場所にたどり着く。
そこで未確認生物に取り囲まれるが、ふらんはコミュニケーションを試み、接触に成功。
彼らはここに滞在し、その生物について調べる。
この生物は原始的な猿人のようであるが新種で、社会生活を営んでいるだけでなく、宗教までも持っていた。
様々な調査や観察の結果、ふらんが得た結論とは…?」
・「第8話 暗殺の森」(「チャンピオンRED」2019年12月号)
「ヴェロニカは友人から助けを乞うメールをもらう。
メールの差出人はグラディスという女性で、過去、凍死寸前のヴェロニカを助けたことがあった。
そして、彼女が作業員として住み込んでいるのが「ケリサ共和国シカ特殊教育センター」という暗殺者養成学園。
彼女によると、ここの生徒たちが資本家・政治家・軍人の大規模暗殺計画を進めており、ヘタすると、第三次世界大戦を招きかねない。
ヴェロニカはこれを阻止するために、上級生と下級生との間の確執を利用するのだが…」
・「第9話 ネバ―エンディング・ストーリー」(「チャンピオンRED」2020年1月号)
「露人はMMVソフトCEO善沢兼人の息子。
彼は重度の難病に侵され、今、息絶えるところであった。
ふと目覚めると、彼は中世ヨーロッパ風のファンタジー世界に転生している。
ドラゴンを倒した彼は「ドラゴンスレイヤー」と呼ばれ、どうやら百年前の予言にある「天より来る王国を救う勇者」らしい。
謎の大魔導士を倒すため、彼はパーティを組んで、冒険の旅に出るのだが…」
・「第10話 おいしい生活」(「チャンピオンRED」2020年2月号)
「ふらんは新しく編入した学校で皆口ヨナという友人ができる。
ヨナには甲角杏(こうかく・あん)という幼なじみがいたが、彼女は先天的に完全味覚喪失症であった。
ヨナに頼まれ、杏を診察してみると、味細胞が死滅している模様。
ただし、新しい細胞を培養して移植すれば何とかなるかもしれず、ふらんは杏の舌を切りとり、研究室に持ち帰る。
ふらんの手術により、杏は味というものを初めて体験し、失禁する程の感動を味わう。
味にとり憑かれた彼女は…」
・「特別編・ガブリール先生の恋愛相談」
「あのガブリールが生徒たちの恋愛相談にのる。
最初の相談者の男子生徒は小学生の男子が大好きだと言うのだが、それに対するガブリールの回答は…?」
「ネバ―エンディング・ストーリー」は壮大なホラ話と言えばその通りなのですが、妙に「人生」というものを考えさせられる、不思議な深みがあります。
こまごまと描き込まれたファンタジー世界の地図に感動!!
2025年9月2日 ページ作成・執筆