つのだじろう「恐怖新聞C」(1974年10月10日初版・1984年7月25日35版発行)

・「第十一話 不幸の手紙」
「鬼形礼のクラスで「不幸の手紙」が流行する。
 鬼形は、新聞配達員の霊から「不幸の手紙」なんて単なるいたずらと教えられ、クラスの女子生徒達を安心させる。
 それを面白く思わないのが、中岡とその友人達。
 彼らは「新・不幸の手紙」をでっちあげ、それをクラスの女子生徒達に出す。
 その手紙は、別の人間に不幸の手紙を出す前に、小指を切って、血を一滴、手紙に垂らすよう指示していた。
 この「新・不幸の手紙」は予想以上にクラスメート達を恐怖のどん底に突き落とし、クラスでは小指に絆創膏を巻いた生徒が増えていく。
 回りまわって、その手紙は中岡のもとに届く。
 彼はその手紙をビリビリに破いて、捨てるのだが、その日の夜から、彼は奇怪な現象に見舞われることになる…」

・「第十二話 生きていたモナリザ」
「1911年8月22日、ルーブル美術館から「モナ・リザ」が盗まれる。
 六年後、「モナ・リザ」は発見され、盗んだペルジアという男が裁判にかけられる。
 彼が「モナ・リザ」を盗んだ、奇怪な理由とは…?」

・「第十二話 笑う骸骨」
「江戸時代、梶川市之進という乱暴者の侍がいた。
 桜の季節、彼は、花見に来ていた町人に彼を見て笑ったと因縁をつけ、斬り捨てる。
 瀕死の町人は市之進に仇を討つと告げるが、市之進は鼻で笑って、町人の首をはねる。
 その冬、町人を斬った場所を市之進が通りがかると、どこからか笑い声が聞こえる。
 声がする方を見ると、頭蓋骨が顎をかくかくさせながら、笑っていた。
 市之進は頭蓋骨を屋敷に持ち帰り、客たちへの見世物にする。
 頭蓋骨は彼が笑えと命令すれば、高らかに笑うのであった。
 この噂は、梶原の主人である大名の耳へと入り…」

・「第十三話 悪魔のカード」
「ある日、鬼形はクラスメートの東という女子生徒から相談を受ける。
 彼女の家は教会で、父親のラファエルはスペイン人のカソリックの牧師であった。
 ある日、教会の掃除をした時、悪魔アイニの像が出てきて、父親は顔色を変える。
 この像は十六年前、悪魔憑き騒動を起こし、一家が全滅していた。
 悪魔祓いに彼女の父親も参加し、儀式は成功、悪魔の像は鉈で叩き割られ、燃やされていた。
 その像はまた焼き捨てられるが、父親が教会の仕事でスペインに行くこととなり、東は鬼形に父親が不在の間、家に泊まるよう頼む。
 彼女の父親がスペインに発つ日の午後、鬼形が道を歩いていると、ジプシーの老婆に出会う。
 彼女はタロット占いをして、彼が必ず「悪魔」に出会うと予言する。
 彼は東家に泊まり込むこととなるが、二女のとも子に悪魔がとり憑いていた。
 とも子は様々な怪奇現象を起こし、鬼形達を翻弄。
 精神病院に強制入院させるも、それが更なる悲劇を生む。
 ラファエル神父はスペインから急遽帰国し、悪魔祓いに挑むのだが…」

・備考
 pp12・13、何かが挟まって、剥げあり。

2022年5月25・26日 ページ作成・執筆

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