つのだじろう「恐怖新聞D」(1974年12月30日初版・1987年7月20日38版発行)

・「第十四話 悪魔のカード(続き)」
「悪魔アイニは東とも子から鬼形礼に乗り移る。
 だが、新聞配達員の霊は悪魔に鬼形礼の身体から出ていくよう命令し、悪霊同士の争いになる。
 その隙に、鬼形は教会に行き、ラファエル神父から悪魔祓いの儀式を受ける。
 悪魔祓いは成功するのであろうか…?」

・「第十五話 名投手怪死」
「恐怖新聞に、翌日のナイターで、東京ギャランツの名投手、原田徹治投手が怪死するという記事が載る。
 また、その事件に、鬼形と、翌日に学校に転入する中神緑子とその兄で新聞記者の中神洋介が巻き込まれるとも書かれていた。
 次の日の学校で、彼は中神緑子に出会い、恐怖新聞の話をしたことをきっかけに、中神洋介を加えた三人で、その試合を観に行く。
 試合は恐怖新聞に予言された通りに進み、九回表二死完投目前、原田投手はデッドボールを顔面に受けて死亡する。
 しかし、その死因はデッドボールでなく、眉間をヤリ状のもので突かれたことによるものであった。
 そのことは中神洋介の知り合いのカメラマンが撮影した写真でも確認される。
 更に、今度は、名選手の王島が怪死すると恐怖新聞は予言する。
 そして、その通りに、八回裏、王島は第一球でデッドボールを受けて、死亡。
 ただし、死因は原田投手と同じく、デッドボールを受ける直前には亡くなっていた。
 そして、次に死を予告されたのは柴木選手。
 鬼形は事件の鍵を握る人物に会うと恐怖新聞に書かれ、刑事達と共に、赤尾稲荷に待機する。
 午前二時、そこの境内で、奇妙な女性と出会うのだが、彼女の正体は…?
 そして、その目的とは…?」

・「第十六話 ピアノ」
「朝、学校の音楽室で、三年生の帆立涼子がピアノの前で死んでいるのが発見される。
 彼女は、音楽コンクールが近いため、前の晩遅くまで、ピアノの練習をしていたらしい。
 死因はショックによる心臓麻痺であったが、そのショックに関しては不明であった。
 その後、学校では誰もいないのに音楽室からピアノの音が聴こえるという噂が立つ。
 このピアノは先月、安価で仕入れたばかりのものであった。
 鬼形は、このピアノに因縁めいたものを感じ、ピアノが怪異の原因ではないかと考える。
 そこで、放課後、中神緑子に協力してもらい、音楽室でピアノが鳴るのを待つ。
 目的は、赤外線カメラで心霊写真を撮ることと、帆立涼子が練習していた「カンパネラ」と「展覧会の絵」を弾いてみることであった。
 夜、ピアノがひとりでに鳴り始め…」

2022年5月26〜28日 ページ作成・執筆

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