つのだじろう「恐怖新聞F」(1975年5月10日初版・1984年4月10日31版発行)
・「第十九話 背中がこわい(続き)」
「老婆の幽霊を背負った鬼形は、大仙寺までどうにか歩き、解放される。
その間、幽霊と話し、彼女が「石堂村のおフサさん」だと知る。
中神洋介は大仙寺の和尚にその話をすると、古い噂を話してくれる。
明治時代、石堂中学校の校門あたりにあばら家があって、お百姓の夫婦が住んでいたのだが…」
・「第二十話 円盤着陸」(資料協力・矢追純一/「パスカグーラ宇宙人事件」がベース)
「恐怖新聞による円盤着陸の予言。
鬼形は円盤には近づかないと決めるが、彼の前にエリナ松岡が現れる。
彼女は、彼はコントロールされて円盤に必ず近づくと断言するも、その目的についてはわからないと言う。
その夜、鬼形は自分の意志とは反対に、円盤が着陸した地点に向かう。
すると、円盤から奇妙な姿の宇宙人達が現われ、彼を円盤の中に連れて行く。
鬼形がそこで体験したことは…?
中神洋介は彼から円盤について聞き出そうとするのだが…」
・「第二十一話 ドラフトの星」
「佐山高校の投手、山岡慎吾は甲子園の活躍で注目を浴びる。
様々な球団が彼を一位でドラフト指名するらしいが、山岡の希望は東京ギャランツであった。
しかし、東京ギャランツは彼に対する関心が薄く、このままではギャランツ入りは絶望的。
苦しい時の神頼みで、彼が神社にお参りすると、奇妙な老人が現れる。
老人は、契約金の一千万のうち、九百万が老人を渡したら、ギャランツに入れると話し、山岡は約束する。
老人の言葉通り、一番くじを引いた東京ギャランツは指名第一位で山岡を指名する。
これをきっかけに、山岡の周囲は一変し、彼はすっかり人気者。
しかし、父親が欲を出し、契約金に関して、口を出し始める。
山岡は老人との約束を結果的に破り、山岡とその父親には「カネの亡者」「欲の亡者」がとり憑くこととなる。
「カネ」「欲」にまみれた二人を待ち構える運命とは…?」
・「第二十二話 ふとん」
「重くて目を覚ますと、布団の上に、痩せさらばえた老人の幽霊が現れ、苦痛を訴える夢。
同じ夢を、学校の生徒達でなく、町の人達も見て、気味悪がっていた。
中学生の西条はこれはどうも夢ではないように思うのだが…」
・「第二十三話 風呂」
「藤森の一家は関西から、石堂町の隣町にある一軒家に越してくる。
終戦後、建った家で、築三十年を経過していたが、非常にしっかりしたつくりであった。
引っ越した初日の夜、風呂場から誰かが入っているような音が聞こえる。
主人が風呂場に行くものの、中には誰もいない。
でも、この場所には、誰かがいるような気配がある。
藤森は、同じクラスになった鬼形に、風呂に入りに来るよう頼むのだが…」
2022年5月30日 ページ作成・執筆