つのだじろう「恐怖新聞G」(1975年8月15日初版・1984年2月28日30版発行)

・「第二十四話 自転車」
「鬼形のクラスの山崎が自転車に乗っている時、自動車にはねられ入院する。
 彼はクラスメート達と週末にサイクリングに出かける予定で、自転車を新しく買ったばかりであった。
 鬼形は山崎の見舞いに行き、彼の代わりにサイクリングに出かけることとなる。
 彼の自転車はハンドルが曲がっただけで、壊れてはいなかった。
 日曜日、鬼形達は東海道自然自転車道でサイクリングを楽しむ。
 だが、一般道に出た時、鬼形の乗った自転車がトラックにはねられる。
 不可解なことに、鬼形もトラックの運転手もお互いが見えていなかった。
 鬼形は幸い、軽傷で、様子見で入院することになる。
 そして、自転車もハンドルが曲がっただけで済んでいた。
 その夜、鬼形は自転車のことが妙に気になり、病院の中庭へ出る。
 そこで目にしたものとは…?」

・「第二十五話 交霊会」
「鬼形は中神洋介から「交霊会」に誘われる。
 開催場所は中神洋介の親戚の家で、木原霊媒による物理実験が行われるという。
 鬼形と中神兄妹の三人は交霊会に参加するが、現れたのは、新聞配達員の霊であった。
 新聞配達員の霊はすぐに引っ込み、彼の仲間の霊が現れる。
 それは按摩のような気味の悪い霊で、その場にいる誰かに因縁があるらしい。
 交霊会からの帰り、鬼形達は、その因縁霊と同じ容貌の人物を目にする。
 慌てて、その場から逃げるも、因縁霊は中神兄妹の前に何度も出現する。
 中神洋介は自分の先祖について調べるうちに、その因縁霊が竹之市という金貸しの按摩だと突き止めるのだが…。
 中神兄妹の運命は…?」

・「第二十六話 他人の顔」
「鬼形は写真や鏡に映った自分の顔が老人の顔に見えるようになる。
 確かに、彼は恐怖新聞を何十回も読まされており、噂が本当ならば、寿命が数十年は縮まっているはずであった。
 その老人は鬼形の前に現れ、実は、彼の守護霊だと明かす。
 守護霊はあまり霊格は高くなく、悪霊には手も足も出ないため、実際の寿命を鬼形に教えることで、彼に行動を起こさせようとしていた。
 鬼形は寿命が尽きかけていることを知り、もう一度、除霊を決意する。
 そこで、知り合いの霊能者に相談すると、小泉香具耶という少女を紹介してくれる。
 彼女は「かぐや姫」と呼ばれており、見かけは5、6歳ぐらいだが、鬼形と同年齢で、非常に高い霊能力を持っていた。
 香具耶は鬼形と会ってすぐ、一刻の猶予もないことを悟る。
 二人は霊山までテレポートして、早速、除霊を始めるのだが…。
 鬼形の運命や如何に…?」

2022年5月31日 ページ作成・執筆

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