高橋美由紀「夢幻奇談・谷底の叫び!」(1990年6月20日発行)

 収録作品

・「谷底の叫び!」(「ひとみCCミステリー 1988年10/30号」掲載)
「緑川あおいやその友人達の乗った観光バスが谷底に転落。
 奇跡的に助かったあおいは、谷底で首から下を地中に埋められている女性の亡霊と出会う。
 その土地は、大昔、日照りに苦しんだ村人達が旅の途中の娘を人身御供に捧げた過去があるところだった…」

・「ざしきわらし」(「ひとみCCミステリー 1989年4/25号」掲載)
「ざしきわらしが出ると言われる老舗旅館に、オカルト研究部の面々が泊まることになる。
 大人しく、他の部員達とは浮いている、萩原こずえは、旅館の主人の娘と仲良くなるが、この女の子のあたりに男の姿をしばしば見る。
 この男の子が他に人間に見えないことに気づいた、こずえは、男の子がいつも寂しそうにしているのが気に掛かるようになる…」

・「迷路の果て」(「ひとみCCミステリー 1989年8/30号」掲載)
「修学旅行で、鍾乳洞を見学する、幼馴染の男女二組。
 彼らは他の生徒達とはぐれ、鍾乳洞に取り残される。
 その鍾乳洞には、過去にここで自決した落ち武者達の血によってこの世に呼び出されたモンスターが棲んでいた…」

・「雪ん子の山」(「ひとみCCミステリー 1989年12/30号」掲載)
「東京から地方へ移ってきた、早乙女ひとみ。
 彼女は引っ込み思案で大人しい性格のため、クラスに溶け込めない。
 美術の課外学習で、ひとみはクラスメートの女生徒達に山に置き去りにされる。
 山で迷って途方に暮れるひとみは、一軒の民家を見つけるが、そこは男の子一人しか住んでいなかった。
 ひとみは一晩泊めてもらって、山を降りると、町まですぐだった。
 お礼を兼ねて、ひとみはもう一度、男の子を訪ねるが、男の子は不思議な力を持った、雪ん子だった。
 彼女は寂しがる雪ん子の友達になるが、その時、その山を崩そうとする工事の計画が進んでいた…」

 
平成27年2月11日 ページ作成・執筆

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