楳図かずお「鬼姫」(1972年7月10日初版・1981年10月30日33版発行)

「戦国時代。
 高取城の鬼姫(奈津姫)は、その美貌とは裏腹に、冷酷無慈悲さで恐れられていた。
 しかし、病により視力を失い、村娘のお志乃を自分の「影」とする。
 鬼姫お付きの藤つぼは、あらゆる点で鬼姫と同じであるよう、お志乃にスパルタな訓練を施す。
 お志乃は、自分の両親、そして、恋人の清作の面影を胸に、この特訓を堪え忍び、おじの姉川頼母による疑惑の危機を乗り越える。
 だが、お志乃は、鬼姫の座を徐々に奪い、鬼姫を「影」に追いやっていく。
 そして、憎き鬼姫と完全に入れ替わり、遂には、殺害。
 すっかり高取城の城主に居座った、お志乃は、最愛の清作を城に呼ぶのだが…」

 1967年頃に「影姫」(後に「鬼姫」と改題)のタイトルで発表された作品です。(掲載誌は「少女フレンド」?)
 「影武者」がテーマの名作で、今でも非常に読み応えがあります。
 「影武者が主人と入れ替わる」という作品は、手塚治虫先生にもありましたが、もとネタは映画なのでしょうか?(邦画にあまり興味がなくて、黒澤明の映画すらろくろく観ておりません。若いうちに観とけばよかったなあ〜。)

・備考
 最終ページにシミあり。

2019年3月24日 ページ作成・執筆

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