こさかべ陽子「恐怖!!呪いの折紙」(1988年9月20日初版発行)
「女子高生の中山結は、通学途中、いつも自宅の窓辺にいる青年が気になっていた。
ある日の帰り道、彼女はその彼と話をする機会を得る。
彼の名は遠藤貢(みつぐ)といい、交通事故で長期入院をした後であった。
彼の部屋は様々な折紙で溢れており、結はそれをたくさん譲ってもらう。
貢の姉は折紙の先生で、既に亡くなっていた。
しかし、結が折紙を持ち帰ってから、彼女の周囲ではおかしなことが立て続けに起こる。
彼女は鷲、犬、鹿といった動物に襲われるものの、実際には、そんな動物は影も形もなく、折紙が落ちているばかり。
結は貢からもらった折紙が原因と考え、彼の家を再び訪れるが、そこで意外な事実が明らかとなる。
折紙に込められた思いとは…?
そして、結と遠藤姉弟の意外な接点とは…?」
実力のある少女漫画家さんの作品ですので、絵もしっかりしているし、ストーリーもちゃんとまとまっています。
「折紙が動物に化けて、ヒロインを襲う」という発想もかなり面白いと思いました。
でも、所詮は折紙で、直接的な危害を加えるまでには至ってないので、そこが地味な印象を与えるかもしれません。
まあ、個人的には、好きな作品で、隠れた良作だと思ってます。
2019年5月6日 ページ作成・執筆