サイキ敬子「同じ顔の悪魔」(1988年8月20日初版発行)
収録作品
・「同じ顔の悪魔」(「ひとみCCミステリー」1987年12月30日号)
「真朝は16歳の少女。
彼女には双子の妹、真昼がいたが、十年前、両親の離婚の際、母親に引き取られる。
その母親が亡くなり、真昼は真朝の家族の一員となる。
真昼はダークネスという名の猫と一緒で、とても可愛がっていた。
真朝は真昼が優しい少女と知って安心するが、徐々に違和感を覚えるようになる。
飼い犬の死を皮切りに、真朝はレイプ未遂事件や殺人事件に巻き込まれ、遂には殺人の容疑がかけられる。
真朝のボーイフレンドの渡辺祐紀は彼女を信じようとするが…」
・「闇への招待」(「ひとみCCミステリー」1987年8月30日号)
「全寮制ミッション・スクール、セント・ノール学園。
田所美沙江は高等部二年で、去年、両親を事故で亡くすという悲劇にあいながらも、心優しく明るい少女であった。
夏休みを目前にしたある日、美沙江と友人の品子は御宮万夜と知り合う。
御宮万夜は学園長の娘で、兄の御宮千と共に「学園長の美兄妹」と呼ばれていた。
放課後、二人は御宮家に招かれるが、品子は美沙江には何も言わず、急用ができたとかで先に帰ってしまう。
以来、品子は消息を絶つが、美沙江の男友達の小山怜は品子が何も言わずに帰ったことに疑問を抱いていた。
ある日、美沙江はまた御宮家に招かれ、御宮千から付き合いたいと告白される。
怜は千が本気で告白したようには見えないと美沙江に訴えるも、美沙江は彼に反発。
御宮千の本心を確かめようと怜は御宮家に向かい、翌日、学校裏の池で水死体となって発見される。
落ち込む美沙江を御宮兄妹は慰めてくれるが、その時、万夜が末期の癌であることを美沙江は知る。
万夜は美沙江に千のそばにずっといてくれるよう懇願するのだが…」
・「悪魔の小箱」(「ひとみコミックコレクション」1986年8月25日号)
「美也子と美央子は双子の姉妹。
しかし、妹の美央子は小さい頃から明るく美人で頭も良いのと対照に、姉の美也子は陰気で不美人、成績もさほどよくなく、常に妹と較べられ、落ち込むことばかり。
ある日の帰宅途中、彼女は道で物売りをしている老婆に声をかけられる。
老婆は「幸福の小箱」を彼女に勧め、これは「何でも願いをかなえてくれる小箱」だと話す。
老婆の言葉通り、美也子の願いは全て実現し、成績も上がり、美しさも得る。
だが、それと引き換えに…」
・「黒猫がささやく時」(「ひとみCCミステリー」1987年4月25日号)
「北山千賀はごく普通の高校二年生。
取り柄もなく引っ込み思案で、幽霊部員だらけの園芸部で花を育てるのが大好きという少女であったが、そんな彼女を学園きっての秀才の田辺宏和が見初め、付き合うこととなる。
田辺はスポーツ万能の森本俊治、社長令嬢の畑中明日香と幼なじみで、三人はいつも一緒であった。
そのため、田辺は畑中明日香と恋仲と周囲に思われていたが、彼は明日香のことは眼中になく、フラれた明日香は千賀へ憎しみを燃やす。
ある晩、明日香が千賀と田辺の様子を物陰から窺っていると、黒猫が彼女に言葉をかける。
黒猫は「闇の王の使い」であると明かし、この体を彼女にしばしの間、貸そうと話す。
以来、千賀の周囲では奇怪な出来事が起こるようになり…」
ラストが唐突だったり、捻りがなかったりする作品が多く、イマイチなように思います。
一番出来が良いのは「悪魔の小箱」でしょう。
後半、「悪魔祓い」の展開になるところが意表を突いていて面白く感じました。
2026年1月29日 ページ作成・執筆