ひよどり祥子「死人の声をきくがよいD」(2015年1月1日初版発行)

 岸田純は霊視能力を持つ、虚弱な高校生。(鼻血は怪異の予兆。)
 彼のそばには幼なじみで非業の死を遂げた早川涼子の霊が常に寄り添っていた。(意思疎通は常に身振り手振り。)
 二人(?)は様々な怪事件に巻き込まれるのだが…。

・「第28話 蠢く家」(「チャンピオンRED」2014年8月号)
「純と小泉は下校途中、藤沢シゲオの父親から自宅に招かれる。
 藤沢シゲオは中学校時代の同級生で、その頃からずっと引きこもりであった。
 二人はシゲオの部屋の前で彼に呼びかけた後、夕食をいただくことになる。
 しかし、料理には何かの虫が入っており、異変を察した小泉は一人で家から逃げ出す。
 公園で彼は思い当たることがあり、シゲオのことで友人に確認を取るのだが…。
 一方、藤沢家では二階からシゲオが降りてくる。
 純が彼に挨拶すると…」

・「第29話 悪霊館にて」(「チャンピオンRED」2014年9月号)
「人気ホラー漫画家の蛤ハマ子は住居兼仕事場としてある屋敷を購入するが、それはバリバリの幽霊屋敷であった。
 蛤ハマ子と雑誌の対談で知り合った魔子は悪霊退治を引き受け、純と共に屋敷を訪れる。
 純は屋敷の外側を見ただけで気持ちが悪くなり、魔子は一人で中に入っていくが、三十分後、屋敷のガラスが突然割れ、中で気絶している魔子が見つかる。
 その後、病院に運ばれた魔子を蛤ハマ子が見舞いに来る。
 魔子は単なる貧血という診断であったが、突如、屋敷の亡霊に憑依され、蛤ハマ子に屋敷には近づかないよう警告する。
 蛤ハマ子が持ってきた資料によると、ある資産家の一家がこの屋敷を建ててから、原因不明の一家心中していた。
 この一家が屋敷に現れる幽霊であったが、魔子は彼らに悪意は感じなかったという。
 更に、資料を読み込むと、屋敷が建つ前には…」

・「第30話 不気味な絵(前編)」(「チャンピオンRED」2014年10月号)
「夏希(純の母親)はお客さんから有名な芸術家が描いたらしい絵をもらう。
 それは地平線へと延びる道路の真ん中に犬を連れた女性が立っているという絵であった。(もろ「ビヨンド」だな。)
 折角なので廊下の壁に飾るが、翌日、絵は犬が女性の内臓を貪り喰っているというものに変化する。
 登校途中、純は小泉から近所で若い女性が犬に食い殺されたと聞く。
 しかも、絵の背景にあった塔が町の中に立っていた。
 純が見に行くと、早川に近づくのを止められる。
 その瞬間、塔が倒壊し、大勢の人が死亡。
 その頃、あの絵も変化し、崩れた塔の横には巨大な植木ハサミを持った男が現れていた。(「バーニング」ですか?)
 純は日枝の家に絵を持って行き、絵について調べるのだが…」

・「第31話 不気味な絵(後編)」(「チャンピオンRED」2014年11月号)
「翌日の日曜日、純は秋戸乱三の家を訪ねる。
 秋戸乱三はSM雑誌のイラストレーター出身の画家で、あの絵を描いた張本人であった。
 乱三は今は寝たきりで、妻の由子が純を応対してくれる。
 由子によると、乱三は「残酷なサディスト」で、彼が最後に出した短編集には彼の作品集の全てが詰まっているという。
 帰りがけ、由子は純に差し入れをするが、その中に乱三のスケッチブックが紛れ込んでいた。
 それには短編集の挿絵らしい絵が描かれていたが…」

・「第32話 猟銃惨殺村」(「チャンピオンRED」2014年12月号)
「オカルト研究会の純・式野・小泉はある山にUFOを見に行き、最終のバスを逃してしまう。(日枝は法事で欠席。)
 とぼとぼと山道を麓まで下っていると、脇の草むらから腹部に重傷を負った男性が現れる。
 男性を介助しながら、道を進むと、そこに村がある。
 だが、村の住民は片っ端から猟銃で射殺されていた。
 生き残りの夫婦がいる家に純たちは避難する。
 夫婦によると、土井という男性が急におかしくなって、猟銃で村人を射殺しているのだという。
 土井は純たちのいる家にも近づいてくるが、その時、腹を撃たれた男性に異変が起こる。
 この事件の原因とは…?」

・「第33話 ゴーストリンク」(「チャンピオンRED」2015年1月号)
「このところ、だしぬけに奇怪なイメージが純の頭の中に流れ込んでくる。
 そのイメージはトリッキーな方法(注1)で人が殺害されるというもので、どうやら連続殺人犯「ゴースト」が見ているものらしい。
 ある日、純のもとにゴーストから手紙が届く。
 ゴーストは「人を殺す時、(…)意識は際限なく広がり」、その過程で、純の存在を知ったという。
 ゴーストは近々彼に会いに行くというのだが…」

 この単行本では最重要キャラの「ゴースト」が登場します。
 神から啓示を受け、トリッキーな方法で人を殺しまくるというエキセントリックなキャラでありながら、恋する乙女としては爽やかに胸キュンをばっちりキメていて、萌え…かなあ…。

・注1
 「トリッキーな殺人方法」と言えば、私が偏執的に好きな「怪人ドクター・ファイブス」と「怪人ドクター・ファイブスの復活」をよろしく!!(DVD化、まだですか?)
 また、最近では、アカイイト先生の「東京エンマ」も悪くないと思います。

2025年8月15・28日 ページ作成・執筆

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