ひよどり祥子「死人の声をきくがよいJ」(2018年8月1日初版発行)
岸田純は霊視能力を持つ、虚弱な高校生。(鼻血は怪異の予兆。)
彼のそばには幼なじみで非業の死を遂げた早川涼子の霊が常に寄り添っていた。(意思疎通は常に身振り手振り。)
二人(?)は様々な怪事件に巻き込まれるのだが…。
・「第64話 彼女の地獄」(「チャンピオンRED」2017年11月号)
「魔子はA沢病院に徒歩で向かう途中、自動車と接触する。
運転手の女性も同じ病院に行く途中だったため、魔子は同乗させてもらう。
女性はかなり急いでいたが、後部座席には血まみれで瀕死の夫がいた。
しかも、トランクの中には女性の死体が収められていた。
病院に着くも、誰もおらず、女性は夫を手術室で手術しようとする。
どうやら彼女は浮気をした夫を車で轢いたらしい。
女性は魔子に移植するための臓器を寄こすよう迫り、魔子は手術室から逃げ出す。
しかし、病院から出られず、純に電話をかけるのだが…」
・「第65話 開かずの蔵」(「チャンピオンRED」2017年12月号)
「(第58・59話の続き)
曾祖母の四十九日が済んだ後、実家にある「開かずの蔵」の鍵が開けられる。
曾祖母はここには誰も近寄らせず、中に何があるのか全くわからない。
大人たちが躊躇している中、みどりは一人、さっさと中に入る。
純も続けて入ると、妙チクリンな機械が据えられていた。
操作パネルは謎の記号だらけで、適当に押すと、機械が猛烈な勢いで動き出す。
機械は急に止まるも、純はふらふらになり、外へ出ると、みどりや大人たちが皆、死んでいる。
家の中も同様で、電話をかけようとしてもどこにも通じない。
その時、みどりが彼に話しかけてくる。
生きていると喜んだのも束の間、実は純も死んでおり、霊体の状態にあった。
どうやらこれは機械のせいらしく、みどりはもう一度、機械を動かそうとするのだが…」
・「第66話 マイ・ブラッディ・ナイトゲーム(前編)」(「チャンピオンRED」2018年1月号)
「青葉高校創立記念ダンス・パーティが十年ぶりに開催されることとなる。
実は、十年前に山野という気の狂ったスラッガーがミスター青葉に選ばれた男子生徒をバットで撲殺した事件があった。
それをきっかけにパーティは廃止されたが、生徒の要望により復活する。
生徒たちは皆、浮足立ち、純は江口に、小泉は式野に相手役に誘われる。
式野が小泉を誘ったのは、彼女のライバル、佐山玲奈のプライドを粉砕する為であった。
様々な思惑が入り乱れる中、門倉先生は山野が退院したことを知る…」
・「第67話 マイ・ブラッディ・ナイトゲーム(中編)」(「チャンピオンRED」2018年2月号)
「佐山玲奈の一味は彼女がミス・青葉に選ばれるよういろいろと画策していた。
そんな彼らのもとに謎の野球カードが届く。
このカードの打者の選手の写真には「悪には悪の報いを!」と書かれてあった。
一年前、彼らはクスリをやっていて、オーバードーズを起こした遠山良子という女子を放置して死亡させる。
これは彼らだけの秘密であったが、どうやらこの秘密を知る者が他にもいるらしい。
とりあえず、彼らが彼女を殺したわけではないので、普段通りに振舞うことにする。
そして、ダンス・パーティ当日…」
・「第68話 マイ・ブラッディ・ナイトゲーム(後編)」(「チャンピオンRED」2018年3月号)
「遂に「ミスター&ミス青葉」の発表される。
それはどうやら意外な組み合わせらしい。
だが、発表の直前、会場はラリラリになって大混乱となる。
そこに野球カードを入れた犯人が姿を現す。
更に、バット殺人鬼の姿も…。
ダンス・パーティの行方は…?」
・「第69話 幽霊の手ざわり」(「チャンピオンRED」2018年4月号)
「純は歩道橋の階段から転落して頭部にケガを負う。
以来、気分が爽快であったが、ふと妙なことに気付く。
彼は霊を実体として捉えることができるようになっていたのであった。
しかし、それを霊に気付かれ、悪霊につけ狙われることとなる…」
・「第70話 ビースト・ウィズイン」(「チャンピオンRED」2018年6月号)
「繁華街から離れた場所にある怪しげなバー。
純は父親に呼ばれ、ここを訪れる。
純の父親は今度、政府の超常現象対策組織の仕事をすることとなり、即戦力を求めていた。
父親が目を付けたのは純の他にイケメン霊能者のタキ、それから、幼い頃の友達の竹田タケオ。
更に、人狼ハンターの繁谷&鮫島(加えて、人狼判別犬のズーンデル)が来るが、繁谷は人狼に襲われ、傷を負っていた。
このままでは繁谷もまた人狼になってしまうが、彼が自殺することを拒否したために…」
「彼女の地獄」はストレートな怪奇譚で、いつものおふさげなところがなく、かなりトラウマ度は高めです。
「マイ・ブラッディ・ナイトゲーム」は「記念日スラッシャー」へのオマージュ(?)で、80年代のスプラッター映画の洗礼を受けた世代には感涙ものです。
ただ、ラストの「殺人鬼 vs 復讐鬼」のバトルはもっと凝って欲しかったな…。
2025年9月17〜20日 ページ作成・執筆