伊藤潤二「うめく排水管」(1994年3月20日第一刷発行)

 収録作品

・「超自然転校生」(「月刊ハロウィン」1993年7月号)
「ある平凡な町の学校に転校してきた束野稜。彼の趣味は散歩で、散歩しているといろいろと不思議な発見があると語る。
 学校の「超自然(現象)同好会」は彼を引き入れるが、彼の行く先々で摩訶不思議な現象が多発。
 眼球を咲かせる花、校舎裏に突如出現した滝、住宅地は沼へと変わり、そこからは古代の恐竜が現われる…」

・「うめく排水管」(「月刊ハロウィン」1993年9月号)
「清潔神経症な母親を持つ姉妹。父親は離婚して、母子家庭。
 母親ほどではないが、姉の令奈と妹の真理も極めて潔癖症であった。
 姉の令奈に一目惚れし、ストーカーのように付きまとう滑井(ぬめい)という男がいた。
 潔癖症一家とは正反対に、不潔の塊としか言いようのないブ男で、令奈は猛烈に嫌っていた。
 滑井に姉を諦めさせようと、妹の真理はわざと彼に家に招くと、母親は予想通りブチ切れ、生卵攻撃で滑井を退散させる。
 が、その夜、娘会いたさに家に侵入した父親を撲殺してしまってから、潔癖症が原因のトラブルが多発。
 一家が対応に追われている間に、排水管に何か異変が起きる…」

・「双一の誕生日」(「月刊ハロウィン」1993年5月号)
「ゴールデン・ウィーク最中の五月三日。
 その日は路菜の誕生日だが、同時に双一の誕生日でもあった。
 そこで、家族の間で双一の幼少期に関する話が始まる。
 双一は、失踪した祖母の血を引いたらしいが、赤ちゃんの頃の写真を見ると、雰囲気がそっくりだった。
 しかも、祖母は乳母車の双一の横で、目には見えない誰かを抱いているようだった。
 祖母は、双一が双子で産まれ、もう一人は双二だと主張していたと言う。
 そして、双一の誕生日の時に、失踪した祖母は双二と共に帰ってきて、誕生日を祝うと双一は語るが…」

・「富江・復讐」(「月刊ハロウィン」1993年6月号)
「雪山を登山する三人の青年。リーダーともう一人はベテランだが、もう一人は行方不明になった兄を捜しに来た初心者だった。
 彼らは、足下の崖の窪みから、裸の女の上半身が出ているのを見る。
 ベテランの一人が様子を見に行くと、女が生きていたのに驚き、滑落。
 助けられた女は、リーダーに彼の服を全部、自分に着せるよう頼むと、リーダーは何故か言う通りにする。
 それどころか、吹雪の中、彼らは休憩するため、テントを張ろうとするが、彼女は山小屋でないといやと言い、またもやリーダーは彼女の言葉に従う。
 どんどんリーダーの様子はおかしくなり、女性をピッケルで傷つけると、走り去ってしまう。
 リーダーの後を追うと、リーダーは雪の中を行き倒れており、その先に山小屋があった。
 二人はそこで休むが、この女が兄とつながりがあったことが判明する。
 そして、女は、一月前に兄に殺されてバラバラにされたと話すのだった…」

平成27年2月6日 ページ作成・執筆

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