楳図かずお「映像(かげ)」(1990年5月20日初版・1991年2月15日第3刷発行)

・「映像(かげ)」(1968年「ティーンルック」掲載)
「花野絵美はタレントを母に持つ、美しい娘だった。
 彼女は家は「鏡やしき」と呼ばれ、階段の踊り場に古く大きな鏡があった。
 絵美は幼い頃から自分を鏡に映して過ごし、それは成長してからも変わることはなかった。
 しかし、彼女が自分の美しさを意識し始めた頃から、何者かわからないが憎しみの視線を感じるようになる。
 そして、高校三年のある雨の日、長年付き合ってきた岡田貢を振って、帰宅した絵美は、次々と災難に遭いそうになる。
 彼女は自分に向けられた憎しみの正体を明らかにしようとして、夜、五感に頼らずに、六感だけでその憎しみをたどっていくと、彼女は鏡の前に立っていた。
 訝る彼女の前で、鏡の中の絵美が笑い出す。
 絵美は鏡の中の自分に首を絞められ、失神。
 翌日、ベッドの中で目覚めるが、鏡の中の絵美は、現実の絵美と入れ替わるために、絵美を陥れていく…」

・「谷間のゆり」(1973年「女性セブン」掲載)
「ある会社のオールド・ミス。彼女は器量もよくなく、陰気なため、全く目立たない女性だった。
 そんな彼女も想いを寄せる相手がいた。
 相手は隣のビルで働いている、かなりムサめの男性。容貌はイマイチだが、控えめで誠実な人物だった。
 彼女は彼の姿を見つめるだけで満足していたが、彼が美しい女性と付き合うようになった時…」

平成27年1月31日 ページ作成・執筆

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