千之ナイフ「死の女神」(1998年7月1日初版第1刷発行)

 収録作品

・「魔人形」('95「月刊ホラーM12月号」初出)
「ある学校で立て続けに起こった、女子生徒の自殺事件。
 自殺したのは、麻子をいじめていた連中であり、麻子自身も謎の自殺を遂げる。
 麻子は生前、宮坂という女生徒に彼女の秘密を打ち明けていた。
 麻子は、夢の中で、きらいな女性からミレニアという人形を受け取り、その人形が復讐の代行をしていたらしい。
 その後、転校した宮坂は、新しい学校でいじめの標的となる。
 ある夜、彼女は、夢の中できれいな女性からミレニアを渡されるのだが…」

・「地獄家族」('97「月刊ホラーM1月号」初出)
「自殺目的で樹海に入った、ちづるは、道に迷い、ある一軒家に助けを求める。
 その家は樹海のど真ん中にあり、彼女はその家で娘として暮らすこととなる。
 だが、その家の住人は揃いも揃ってキチガイばかりであり、自殺志願者を狩っては、その肉を食用としていた。
 ちづるはその家から逃げ出すものの、脱出に失敗、飼い犬扱いされることとなるが…」

・「不死人の里」('97「月刊ホラーM10月号」初出)
「病院から失踪した木里先生の行方を求めて、千寿村へ向かう美咲と新聞部の面々。
 木里が失踪する前、美咲は彼から、隠れ里の「千寿村」について聞かされる。
 木里の父親は千寿村の出身であったが、そこには不死の信仰があり、死ぬ前に木偶人形に魂を移して、永遠にこの世にとどまれると考えられていたという。
 一行は千寿村に着くものの、村の家々には不気味な木偶人形が鎮座しているだけで、人っ子一人いない。
 豪勢な寺院を見つけ、彼らが中に入ると、様々なトラップにより、一人また一人と姿を消していく。
 一人になった美咲は脱出口を探すうちに、千寿村の秘密を知ることとなる…」

・「死の女神」('97「月刊ホラーM増刊 ホラーS Vol.1」初出)
「里沙と麻澄は、いじめられっ子の良絵のために、黒魔術の儀式で「死の女神」を呼び出そうとする。
 だが、良絵がおじけついたために、儀式を途中で放棄。
 その翌日から、良絵をいじめていた連中が次々と惨殺されていく。
 何故か、死体からは身体の一部分が持ち去られていた。
 更に、良絵の様子もおかしくなり、いるはずもない弟達が学校の周辺をうろつくようになる。
 良絵のことを相談するために、理沙は真澄と学校の正門で待ち合わせるのだが…。
 良絵の弟達の正体は? そして、彼らの目的とは…?」

・「悪夢の教室」('98「月刊ホラーM1月号」初出)
「矢城麻莉は、いじめられっ子の沙川をかばったことから、彼女の友達となる。
 以来、夜毎、彼女は、沙川と同じ夢を見るようになる。
 その夢は、暗い教室で、沙川をいじめたり、注意した人物に暴虐の限りを尽くすというものであった。
 そして、拷問された人物は、夢と同じような目にあうこととなる。
 麻莉は、沙川が頻繁に出入りしている旧校舎に夢の秘密があると睨み、旧校舎を訪れるのだが…」

2019年3月17日 ページ作成・執筆

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