玄太郎「鬼人菩薩」(1986年12月13日初版第1刷発行)
収録作品
・「鬼人菩薩」
「矢吹一角は平凡な男子中学生。
13歳の誕生日の二日前、彼が、父親の部屋に行くと、父親は犬に襲われて、瀕死の状態であった。
父親の頭部には角が生えており、彼は、自分が鬼であると告白する。
そして、一角も、13歳の誕生日に、鬼であることに目覚めると教え、母親を守るよう頼んで、息を引き取る。
父親の葬儀の夜、午前零時に一角は鬼へと覚醒する。(でも、角を専用器具で切り取れば、普通の中学生に逆戻り。)
以来、犬猫教団の刺客が彼の命を狙い、彼の母親の誘拐を試みる。
彼は刺客の襲撃をかわしていくが、ある日、謎の法師が彼の母親を連れ去ってしまう。
そして、一角に、鬼畜山の五神寺に来るよう、貼紙があった。
彼は五神寺に向かうが、犬猫教団で最も凶悪な犬丸・猫姫が彼の後を追う。
五神寺で一角が知る、意外な事実とは…?」
・「鬼神少年 怪盗404号の罪と罰」
「鬼神章一は、由緒ある大富豪の末裔。(詳しい設定はわからないので、推測で書いてます。)
彼は山林鉄道での事故以来、車椅子が必要な身体になり、また、顔には常に仮面を付けていた。
ある夜、彼の邸に、泥棒が入り、からくり人形の猿丸を盗んでいく。
残された三本指の手形から、犯行は、世間を騒がしている怪盗404号の仕業と知れる。
現場に残された粉から、章一は犯人の目星をつけるのだが…」
・「鬼神少年 からくり人形殺人事件」
「人形師の菱屋栄吉が、喉を抉られて、殺害される。
また、英吉の妻は行方がわからず、指名手配される。
死体の手には、からくり人形の歯車が握られており、矢部警部は、その部品の確認のために、章一の邸へと向かう。
だが、章一のもとには、もう一人、女性の来客があった。
彼女は、からくり人形を直してほしいと彼に頼むのだが…」
表紙の奇怪な仮面男のせいで、印象が悪いと思いますが、これは「鬼神少年」の主人公です。(何故、こいつを表紙に据えたんだろう…?)
本編の「鬼人菩薩」はライトノベルのようなストーリーで、ハードなバイオレンス描写やエロはありません。
でも、主人公は、不器用だけど一生懸命な中学生で、個人的には、応援したくなるキャラです。
何の雑誌に掲載された作品なんでしょうか?
2019年11月1日 ページ作成・執筆