いなば哲「忍盗妖蛇伝」(150円)



「三日月夜太郎は北町奉行の子。
 彼は、山中にある半鬼族の屋敷に向かう。
 というのも、半鬼族が、周辺の部落を荒らしているという報告があったからであった。
 その途中、半鬼族の姉弟が野盗に襲われているところを助ける。
 彼らは半鬼族首領、龍鬼の子供達で、弟の新吉は死んでしまい、副首領の甚左は、その責任をとって追放となる。
 龍鬼によると、周辺の部落を荒らしているのは、半鬼族と敵対している蛇面族で、新吉の死も蛇面族の回し者の仕業らしい。
 とりあえず、辞去した夜太郎は、異変を感じ、引き返すと、龍鬼は何者かに殺害されていた。
 龍鬼の娘、お龍は夜太郎を疑うが、このままでは蛇面族のつけいる隙になると、龍鬼の死を隠すよう提案する。
 そして、甚左が戻ってくるのを待つよう諭し、再び、屋敷を去る。
 しかし、帰り道、吊り橋で、甚左の部下に狙撃され、川に転落。
 彼は、川べりの小屋に住む老人に助けられるが、この老人は以前、龍鬼と友人であった。
 老人によると、二人は金脈を求めて、この山に来たが、金鉱を掘り当てた龍鬼はこれを独り占めし、半鬼族という集団を作って、これを守っているという。
 夜太郎は、もう一度、半鬼族について調べようとするのだが…。
 一方、甚左は、蛇面族の陣地に向かっていた。
 彼は、蛇面族の首領に、金塊と引き換えに、半鬼族の首領の座を約束させ、半鬼族の部落に攻め込む…」

・備考
 ビニールカバー貼り付け。糸綴じの穴あり。前の見返しに貸本店の紙、貼り付け。後ろの見返しに貸出票の剥がし痕あり。

2020年6月29日 ページ作成・執筆

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