真山創宇「煙羅怪奇な物語 地獄の人籠」(2024年5月26日発行)
「怪奇探偵、煙羅。
彼は喫茶店で友人の神宮と再会する。
神宮とは高校以来で、彼は今、刑事であった。
彼は三日前、連続少年少女殺人犯の桐谷和也(21歳)を逮捕するものの、容疑者はその場で拳銃自殺してしまう。
しかも、森本アキラという少年が桐谷にさらわれたままで、その居場所がわからなかった。
煙羅は神宮からアキラ少年の居場所を桐谷から聞き出して欲しいと頼まれ、警察署の遺体安置室に行くも、すでに桐谷の霊魂は地獄に堕ちていた。
そこで煙羅は地獄に降り、桐谷と会う。
桐谷は「生前、殺人を犯し殺意の消えない者が訪れる籠地獄」にいた。
彼は煙羅に籠の中にまで来たら、森本アキラの行方を教えると言い、煙羅は籠まで渡る。
しかし、中に入った瞬間、桐谷の自我に取り込まれてしまい…」
「地獄」を扱った作品は良くも悪くも想像力を刺激するので、私は大好きなのですが、この作品では「籠地獄」というものが出てきます。
あとがきによると、「昔見た悪夢をモチーフ」にしたもので、なかなかダークな情景です。
また、後半の殺人犯の自我の中での描写も悪夢的でいい感じです。
同人誌での作品ではありますが、ホラー漫画好きには読む価値のある内容と思いますので、興味のある方は是非読んでみてください。
2024年9月10日 ページ作成・執筆