真山創宇「煙羅怪奇な物語 短編集@」(2020年2月9日発行)

 怪奇探偵、煙羅。
 彼が関わった、奇怪極まる事件の数々とは…?。

・「第一話 血まみれの雨」
 ある高校教師の男性は教え子の女子生徒に告白され、断ったところ、彼女は自分の腹に傘を突き刺して自殺してしまう。
 以来、彼には、雨が血に染まって、見えるようになる。
 思い悩む彼の前に、煙羅が姿を現すが…。

・「第二話 死者の森」
 事業に失敗し、妻と子供には愛想を尽かされ、森で首を吊ろうとしている男。
 そこに、煙羅が現れ、彼は煙羅に身の上話をする。
 男が煙羅について尋ねると、煙羅は「彼らに用事がある」と答える。
 「彼ら」とは一体…?

・「第三話 紫煙の蛇」
 道端で煙草を吸っている、若い女性。
 彼女に突然、蛇のようなものが絡みつく。
 そこに現れた煙羅がそれを掴み取ると、それは蛇の形をとった念であった。
 念の持ち主は、彼女をストーキングしている、彼女の会社の同期の男なのだが…。

・「第四話 ヘルシックス」
 ある若い男性が、コンビニに入ろうとするが、自動ドアが開かない。
 中は電気が付いているし、店員もいる。
 彼が訝っていると、突然、煙羅が彼の横に現れる。
 煙羅は、先月、薬物で錯乱した、コンビニの店長が客を殺害して自殺した事件があったと話すのだが…。

・「第五話 首捕り男」
 夜中に虫取り網を手に、廃墟のビルの周辺をうろつく男。
 彼は、跳び下り自殺をして、衝撃でもげた首をキャッチしては、その首を愛でるという趣味を持っていた。
 今夜は運がよく、少年の他に、女性の首もゲットするのだが…。

・小ネタ集「人物紹介」
・「世にも煙羅な物語 mini」
 「猫の怨念」「カベの怨念」「二人の怨念」〜ライトな六コマ漫画です。

 怪奇探偵、煙羅を主人公に据えた短編集です。
 奇想とグロ描写に溢れ、非常に面白いですが、短編ということで若干、あっさりしております。
 もっと読みたいなあ〜。

2020年11月18日 ページ作成・執筆

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