「怪奇貸本収蔵館第四号 竹内寛行・編 其二」(2018年5月4日初版発行)

・「地蔵娘(じぞうっこ) 毒鼠坊の巻」
「病気で瀕死の少女、杉山ひろみ。
 ひろみの母は裏山に先祖代々からある地蔵菩薩に必死の祈りを捧げる。
 母親の祈りが通じ、ひろみは全快するも、彼女の代わりに、母親は地獄の鬼に連れ去られてしまう。
 悲嘆する、ひろみの前に、地蔵菩薩が現れ、母親と再会するためには、十二の魔物を倒し、地蔵堂を建てるよう告げる。
 地蔵菩薩から数珠と杖を授かり、元旦の朝、ひろみは、地蔵菩薩の使いである犬の金剛犬(こがね)と共に旅立つ。
 ひろみ達が最初に訪れた村、ねずみ村では、荒寺にネズミの化け物、毒鼠坊(どくそぼう)が棲みつき、人肉を喰らっていた。
 ひろみをつけ狙う死神は、毒鼠坊と協力して、ひろみの数珠を奪おうとするのだが…」

 もう一つの「鬼太郎」の作者としてマニア間で絶大な人気(?)を誇る竹内寛行先生ですが、この復刻本で初めて、先生の作品に触れました。
 更に、「怪奇貸本収蔵館第三号 竹内寛行・編 其一」も未読でありまして、私は竹内寛行先生に関しては知識は微々たるものです。
 ですので、詳しいことをお知りになりたい方は、付録ペーパーの妖奇七郎氏・成瀬正祐氏・辻中雄一郎氏の解説をお読みください。
 また、竹内寛行先生については、菊田ダイ氏「竹内寛行 EXPERIENCE 0」(グッピー書林/2010年8月15日再版発行)が、今出ている研究書の中で最も詳しいのではないでしょうか?
 「地蔵娘」だけでなく、竹内寛行版「墓場鬼太郎」も、絵付きでバッチリ解説されておりますので、お勧めです。(まだ入手可能?)

2019年6月13日 ページ作成・執筆

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