白川まり奈「狐狗狸屋敷」(2019年5月4日初版発行)
「花村さゆりという女子生徒の死…それが全ての始まりであった。
半月後、彼女のクラスメートの森田健一が狐狗狸屋敷でショック死する。
また、彼の死の原因を突き止めようとした赤松先生も狐狗狸屋敷で謎の死を遂げる。
ヒロインの少女は、森田が死んだ時、狐狗狸屋敷から秋山五郎が出てくるのを目撃しており、彼を問い詰める。
秋山が彼女に打ち明けたのは世にも奇妙な話であった。
秋山、森田、花村の三人は、心霊現象や超常現象を研究する「怪奇クラブ」を結成していた。
当然、「こっくりさん」にも手を出していたが、狐狗狸屋敷ですると、占いが全て的中することがわかり、夢中になる。
花村さゆりの死後、秋山と森田は彼女との交信を試みる。
すると、彼女の霊が現れ、二人の死を予言し、その予言の通り、森田は亡くなったのであった。
そして、こっくりの呪いは秋山に、そして、クラスメート達にも及んでいく。
狐狗狸屋敷の呪われた過去とは…?
「こっくりさん」を操る者の正体は…?」
白川まり奈先生の埋もれていた作品がまた日の目を浴びました。快挙です!!
内容は「こっくりさん」を扱っているので、1970年代のオカルト・ブームの時期に描かれたのでしょうか?(詳しい事はわかりません。)
もしそうなら、どことなく「ヘルハウス」っぽい要素があるのも納得です。
また、墓の並び通りに人が死んでいくというのも、怪談話じみていていいなあ。
にしても、どうして発表されなかったのかが謎です。
ひばり書房で出されていても、そこまでおかしくない内容だと思うのですが…。
2019年5月4日 ページ作成・執筆